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感想_バーサス(1・2巻)

さて。作画:あずま京太郎 原作:ONE『バーサス』1・2巻読了。とある異世界において、人類は魔族の侵略により滅亡の危機を迎えていた。47体の魔王を倒すべく育てられた47人の勇者たち。ついに最後の戦いへと臨むが…待っていたのは圧倒的な力の差だった。滅亡の道しか残されていないと思ったそこに現れたのは、まったく別の世界。そしてそこでもまた人類は滅亡の危機にあった…。 話題の異世界コミックと思いきやこれは異世界を超えたファンタジー。SFであり、ミステリーであり、オカルトでありのカオス設定で、つまりはこれマルチバースもの。そこに進撃の巨人みを足した構成ですかね。出てきたバースは全部で13。そのすべてで人類は天敵の前に追い詰められている。で、その天敵同士を戦わせたらどうなるか、ってところまで。 スケール大きいし、先も気になる。天敵同士が潰し合うだけじゃさほど話が広がらなそうだし、むしろ天敵たちは相当レベル高いから徒党を組んでさらなる脅威になっちゃうのかな。人類には今のところ1mmの勝ち筋も見出せやしませんけれど。大下克上は果たしてあるのか!? ある程度巻数が進んだらまた一気読みしたいタイプの物語。とにかく天敵たちが怖すぎるぜ! ところで『黄泉のツガイ』が面白すぎるのですがそれはまた今度。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_カラオケ行こ!(漫画)

さて。映画公開中の『カラオケ行こ!』、原作漫画が和山やまさん(女の園の星の)と聞いてそれは気になると借りて読みました! THE和山ワールド〜! ヤクザが合唱部の中3生に歌の指導を頼むと言う奇想天外ストーリー。立ち位置の違いから始まる会話のズレと、それを乗り越えて生まれる感傷を絶妙にミックスするのお見事すぎて! アニキがヤマハに通うとか、ヒジついて食べることの説教とか、じわっと記憶に残るシーンがざくざく。 主人公の聡美くんはほとんど星先生で、成田はだいたい小林先生なビジュアル(ともに女の園の星)はご愛嬌ですな。 さて一巻で完結しているこの話をどうやって映画にしてるのかとても気になるところ。山下敦弘監督が撮ってると言うのも、期待させる。続編の『ファミレス行こ。』からも話取ってるのかな? そっちも読みたいぞ。 女の園の星の新刊もお待ちしています。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する(小説2巻、漫画5巻)

阪神にも村神様が誕生して嬉しいです。まだまだこれからでしょうけれども楽しみ。 さて。『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』小説2巻と漫画5巻読了。マジックワールドの世界を転生前のゲーム知識によって攻略していくエルマ。しかし、ダンジョンでは前世ではありえなかった不可解な現象が発生、極限の戦いを強いられて…! 小説1巻に魅了されて漫画を読み始めて、続きが読みたいな〜と思っていた本作、ついに小説2巻が出たのでした〜。漫画のほうは小説2巻の1/3くらいまできております。 あらためて安定した筆力としっかり詰められた設定が楽しめる本作。快調にスキルアップしていくダイナミズムが楽しめます。やっぱ最初から最強無双よりも、無双なんだけど一歩ずつ進化していくほうが楽しめるように個人的には思うな。 しかも、次々と上位概念の設定が出てきて、ゲーム攻略の楽しみから想定外の進化が2段階用意され、さらにはその世界そのものを揺るがす黒幕の存在まで匂わされて、とてもよくできている。さらに最後には本編から少しズラしたサブゲームのエピソードも盛り込まれてバトル一辺倒じゃないのもいい塩梅。 キャラもよくできてて、冷静かつ大胆で頭も切れる主人公エルマに、お調子者ながらもやるときゃやるルーチェを軸に、新キャラたちが周辺を賑わしてくれて飽きさせないんだよね。今の所原作の面白さに対してコミックは忠実ではあるものの本質的な面白みは表現しきれていないようにも感じますが、このまま両方楽しませてもらいたいと思います。 小説3巻が早く出ますように。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_アオバノバスケ(1)

ブラジルも議会襲撃とかちょっと待ってよ…って感じですね。 さて。学慶人『アオバノバスケ』1巻読了。小学生にして身長195cm、バスケをすれば反則級だった大樹は、異端ゆえに何事にも興味を失っていたが、中学で2コ上の先輩、明星レオに出会って人生が変わる。レオのプレーに魅せられた大樹は、全国の舞台でレオと対戦すべく、バスケ強豪校へと進学する。 スラムダンク関連記事が量産されている中で、次の注目バスケ漫画とされていたこちら。講談社のコミックDAYSで連載中、1巻がこのほど出たばかりですが、これはめちゃくちゃ面白かったぞ! スピーディな展開は超今時で、1巻にして河田と花形と仙道が出てきて、沢北的なのもいて、Bチームは土屋と越野で、清田と流川がチームメイトで監督はジャイアントキリングのあの人(かラストイニングのポッポ)みたいなオールスター登場だよ! 早々にクセつよキャラだらけ! そして肝心要のバスケのほうはNBAのスーパースターでありポジションレスな現代バスケの象徴とも言えるニコラ・ヨキッチを取り上げたり、体の使い方やパスコースへの言及などガチ勢も唸りそうな本格感がすでにビシバシと。ちょっと古いタッチの画なのか?と見せかけてアーティスティックな描写を織り交ぜてくるのも面白いです。 日本で身長2mの動けるポイントセンターというのはファンタジーかもしれないけど、とはいえ絶対あり得ない話ではない。バスケそのものやキャラクターの感情にリアリティがあれば全く問題はなく、この作品はそういうリアルとファンタジーのバランスがとても良さそうに感じました。夢がある、けど、荒唐無稽じゃない。スラムダンクだっていかにも漫画な設定・展開だけど決してありえない話ではないんだよねー。 ということでCチームに入れられた新1年が下克上目指して2年中心のBチームに挑む2巻がはたしてどうなるのか。待ち遠しくて仕方ない!(4月発売予定) 次に来る漫画間違いなしの1作、ぜひお見知り置きを。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_水曜日のシネマ1~5巻(完結)

『すずめの戸締り』楽しみですね~。早く観たいぞ。 さて。野原多央『水曜日のシネマ』1~5巻読了。18歳の奈緒は初めての一人暮らし、レンタルビデオ屋でバイトを始める。映画に詳しくない奈緒に半ば呆れながら店長の奥田は奈緒と映画鑑賞をするように。知らない世界を教えてくれる奥田に奈緒は恋心を抱くが、奥田は24もの歳の差を理由にその想いを「間違っている」と諭すのだった。 バナー広告が流れてきて気になって電子大人買い。なにしろ映画好きなもので。爽やかな恋と青春のお話で『ツルモク独身寮』をちょっと思い出すテストでした。2018年頃からモーニングで連載してたみたい。ちょっと前ですね。 劇中、名作中心にさまざまな映画が語られます。ニューシネマパラダイス、バックトゥザフューチャー、ET、フォレスト・ガンプと言ったマスターピースから、最強のふたり、500日のサマー、百円の恋あたりの単館系ヒット作も。映画に触れることで奈緒の世界は広がり人生の豊かさを感じていく様は、映画ファンとして素直に共感。 奥田はもと映画監督志望ということで、玄人目線が挟まるのも違和感なく。ただ置いてきてしまった夢と、ほろ苦い過去のエピソードはちょっと宙ぶらりんだったような。奥田が撮ったサッカーの試合観たかったぜ。そして真奈美、大して絡まなかったね。あと、滝の面接で映画リテラシーを厳しく問うくだりあったけど、あれだと奈緒は絶対受からないぞ。 一方の奈緒も、体が強くなかったという過去のコンプレックスがありますが、本人のキャラクターやストーリー展開とはあまり結び付かなかった印象。素直で明るいし可愛いし、瀧先輩も室井君も、奈緒のこと好きになっちゃうフラグありましたが特にそれも回収されず。 とまあ、細かく見ていくと気になるところはあるものの、映画のような2時間の恋物語を楽しめる読後感です。人生は映画のように。いろんな映画観たくなる。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_SPY×FAMILY(1~3巻)

チェーンソーマン、アニメ化ってすごいな。どんな感じになるんだろ。 さて。こちらもアニメ化で大ヒット中の『SPY×FAMILY』を3巻まで読了。凄腕のスパイ「黄昏」は戦争を未然に防ぐため、敵国の首脳に近づくミッションをアサインされる。そのため、疑似家族を作り、とある学園に侵入しようとするのだが、娘はエスパー、妻はアサシンだった。。秘密だらけのこの家族は、世界の平和を守れるのか!? タイトルがすべてで、スパイと家族というまったく違うテーマを掛け合わせてしまった設定が素晴らしいですね! そしてそこに学園ものと言う要素までぶちこまれて、スパイもエスパーもアサシンも学園も家族も、単独でも成り立つテーマを全部ミックスして、極上エンタメに。上手いな~! まだまだ物語は序盤なので、この先どうなるのか。次の話で登場するイヌの役割もめちゃくちゃ気になります。 余談ですが、「エレガンスが伝統を作る」ってセリフありましたが、これ絶対キングスマンの「manners makerh man」へのオマージュですよね。ある意味のスパイファミリー。 ところで、こちらはジャンププラス発かと思いますが、とっても少年マンガっぽいな~とは思いました。怪獣8号とか、鬼滅には、感じなかったんですけど、なんでしょうね。作品のテイストがライトだから? コメディ感が強いからかな。鬼滅のギャグには大人の妙味を感じたよ。 何はともあれ、マンガってほんとすごいカルチャーだ。どれもこれも面白くて沼というか広大すぎる海、いや、宇宙か。僕が読んだ数なんてほんの一握りだからな。次は『葬送のフリーレン』を読んでみようかなと思います。 全然考察になってなくてすみません。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_Sランクパーティーを無能だと追放されたけど、鑑定と治癒魔法で成り上がり無双

4月に申し込んだマイナンバーカードを受け取ってきました。マイナポイントってなんだっけ。 さて。『Sランクパーティーを無能だと追放されたけど、鑑定と治癒魔法で成り上がり無双』コミック&小説版読了。Sランクパーティーを追放されたニグリスだが、その鑑定スキルと治癒魔法は他の追随を許さないものだった。新たな仲間とともに、成り上がり冒険譚が始まる! 漫画から読みましたが、これがとても面白かった! ニグリスがとにかく弱きを助ける仲間思いのナイスガイ! 鑑定スキルはテンプレ通りだけど、そこで見えた能力に基づいて本人の人生を助けるための助言を与えるコンサル仕様で、キャラクターと相まったナイス設定。「君の能力なら剣より槍を使ったほうがいいよ」とか、なるほどね!って感じ。 そして真骨頂は治癒魔法で、単なる回復だけではなく自らにかけることでバリアとなり、何重にもまとうとそれは攻撃力にさえなるというのも、ありそうでなかった設定か。治癒魔法という名前に騙されるチートでした。「治癒士が後衛職だとあれが決めた!」という煽り文句がぴったりハマってたわ。 作画は、ここぞというところでの大きなコマの使い方が気持ちよくて迫力あるんですよね。キメのシーンのキャラクターの抜き方も、なんか心を捉えるように感じました。治癒魔法を表現したポワンポワンもいい感じです。それこれも、実直なニグリスのキャラが好感度高いから活きてるかな。 原作小説のほうは、またまた漫画とはちょっとテイストが違っていて、ニグリスのキャラがもう少しクールな感じというか、ちょっとぶっきらぼう。漫画はあの優しさがよかったけど、小説でそれだと青臭くなりすぎる気もするので、このくらいのバランスがいいのかも。 想像でしかないですが、小説をあとからコミカライズすると、全体を俯瞰したうえでいい塩梅の脚色ができるものなのかもしれませんね。それでよりよい作品となるのなら、とてもいい関係性なのかもしれないなと思うのでした。 ということで、おすすめの1作です。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_不運からの最強男2巻

女の園の星3巻発売日が出たうえアニメ化とかでテンション上がりました。 さて。『不運からの最強男』コミック2巻と原作ノベル版読了。不運すぎる前世から異世界転生したジークフリート。規格外の幸運値と魔力で頭角を表し、森で見つけた聖獣の白虎と契約を結ぶが、すべてを1人で背負おうとするあまり倒れてしまい…。新たな出会いと成長の2巻! 1巻面白すぎた待望の2巻も、さらに胸熱展開! ジークは順調に成長し、白虎のハクという新たな相棒を得るものの、一足飛びにチカラを手に入れることはできない。そこを「家族をもっと頼るんだ」と諭すパパに、泣かされたよ! マリー姉さんも成長し、ヴィリバルト伯父さんはまだまだ底なしで、新たな展開に突入したところで終了。絵の可愛い格好いいは相変わらずで、3巻もますます楽しみです。異世界みと、チート能力とキャラクターのバランスがとても良いので、するする感情移入していきます。 ところで、今回原作小説も読んだところ、コミックとはだいぶ雰囲気が違っていてびっくり。この作品の最大のキモと思われた「幸運=不幸と表裏一体の危険なチャンスを勝ち取ること」というのは漫画オリジナルの脚色要素でした。ちなみにコミック2巻は原作1巻の終盤にさしかかったところ。 味わいの異なる小説と漫画、それぞれ併せて楽しむのもおすすめです。なお小説版のカバー&挿絵はコミカライズを手掛けた中林ずんさん。絵柄とタイトルデザインが良くマッチしているのもポイント。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_海の闇、月の影

ラグビーワールドカップまでちょうど1年だそうです。あの興奮が待っていると思うだけで昂まるな。 さて。篠原千絵『海の闇、月の影』全18巻読了。双子の高校生、流風と流水は謎のウイルスに感染し、宙に浮き物体をすり抜ける信じられない能力を身につける。流水はそのウイルスを広め悪用し、流風はその抗体となって止めようとするが。双子が想いを寄せていた当麻克之を巻き込み激しく動き出した彼女たちの運命は…。 子供の頃、姉が読んでいたマンガを少しだけ読んで、すごく面白くて怖かったサスペンス漫画。30年以上結末が知りたかったのをついに大人買い! 双子の三角関係という恋愛要素を下敷きにして、かなりスプラッター味のあるサスペンス作品でした。コロナなんて目じゃない恐るべきパンデミック! 流水が最初に能力を覚醒させて、追いかけるように流風も覚醒して、徐々にエスカレートしていくのがとても面白く、同じ姿形なのにジキルとハイドになっていくのも興奮しました。 最初からけっこうバタバタと人が死んでいきますが、ジーン・ジョンソンが出たあたりから、その流れに拍車がかかり、5枚の処方箋編あたりからは能力も行きすぎるわ、出てくる人物皆殺し状態だわで、ちょっと疲れちゃいました。そして運命の最終決戦。結末はあっさりしたものですが、胸が痛かったよ。 何もかもが同じだった双子の運命を狂わせたものが、淡い恋心だなんてあまりにも残酷で。完全ヒールではあったものの流水の苦悩は想像に難くないし、それを止めなくてはいけない流風の哀しみもいかばかりか。克之はスーパーヒーローすぎますが、事件の発端でもあることを責めずにいられるのだろうかと。 今だったらそのあたりの心理面もより掘り下げた超重厚作品にもなりそうな怪作でしたね。能力もまだまだ考察の余地ありそうだし、青年マンガもびっくりのハードさ。少女マンガと侮るなかれってところでしょうか。 とりあえず長年知りたかった結末を見届けられて満足なのでした。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_鬼の花嫁

Apple Watch SE ほしいかも! しかし今使っている腕時計もお気に入りなんだよな。 さて。今、書店を賑わせてるコミック『鬼の花嫁』(漫画:冨樫じゅん)と、その原作になる文庫『鬼の花嫁』(著:クレハ)1〜2巻を読了。人とあやかしが交わる世界、そのトップに君臨する鬼の一族に「花嫁」として見初められた柚子。あやかしの本能によって溺愛される少女を描いた、和風シンデレラストーリー。 とてもシンプルで、王道ど真ん中とでも言うべきストーリー。不遇な少女が、王子様の出現によって救われるお話です。意地の悪い妹がいて、信頼できる友人がいて、個性ある脇役がいて、読者が望んだ通りに展開するのがいいところ。 文庫はとっても読みやすいエンターテインメントで、コミカライズはストーリーを損なうことなく物語を拡張していると感じました。シンプルなタイトルもよかったんですかね。電子コミック書店のコミックシーモアさんで火がついて、紙コミックスも発売即重版が決まるほどのヒットになりました。 文庫2巻は学園ものに舞台を移しつつ、霊獣まで登場するなど、新キャラも登場。個人的には蛇塚くん推しなので、ぜひ彼にも幸せになってほしいものです。鬼、狐、猫、蛇ときて、今後どんなあやかしが表れるのかも楽しみ。3巻には龍が出るようです。ほかに出るとしたらなんだろ…オオカミもありですかね。あとはヌエとか?(マニアック?) よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_推しの子1〜8巻

保育園でコロナ吹き荒れてて戦々恐々です。手洗い、うがい、ソーシャルディスタンス。 さて。赤坂アカ×横槍メンゴ『推しの子』1〜8巻読了。患者の影響で、アイドル星野アイのファンになった医者のゴロウは、何者かによって殺害されるも、どういうわけか星野アイの隠し子として転生する。しかし、待ち受けていたのは…。 大人気コミック、ついに読みました。転生するのは知ってましたけど、まさかまさかのサスペンス展開に大びっくり! 帯に描かれてた転生あり、サスペンスあり、恋愛あり、青春ありの芸能マンガというコピーの通り、いろいろ全部盛りでなかなか凄かったです。序盤のハッピー路線を期待していたんですが、サスペンス軸が加わることで、つい先が気になって離脱しにくいぜ! なんとなーく『バクマン』(途中までしか読んでない)を思い出しました。業界バックストーリーでつかみつつ、アイドル、SNS、2.5次元といった思いっきりライブ感あるネタでぐいぐい展開するから惹きこまれるし、シリアスと笑の配分もよく計算されていて絶妙。すごくマーケティングされている感はありますが、そんなの関係なくおもしろいわ。 時に僕はアイドルオタクでもなければ、推し活も特にしていないのですが、どんな感じでしょうね。ファンやマニアやオタクは前からありましたが、推しの概念は少し違うものなんですかね。単なる好きじゃなくて、アウトプットが加わることで「推し」になっていくのかな。SNS時代ならでは。愛でるだけではない双方向性というか、多方向性? せっかくなので『推し、燃ゆ』も読んで、もう少し推しについて深めてみようと思うのでした。 よりみちしながら、いきましょう。演技の裏側の話が面白いです。今日も、いい1日を。

感想_ S級ギルドを追放されたけど、実は俺だけドラゴンの言葉がわかるので、気付いたときには竜騎士の頂点を極めてました。

ケンタウロスまで出てきたのかよコロナ! 次はオーディーンか、ガネーシャか。 さて。ひそな作画、三木なずな原作、『S級ギルドを追放されたけど、実は俺だけドラゴンの言葉がわかるので、気付いたときには竜騎士の頂点を極めてました。』読了。多種多様なドラゴンと共存する世界、主人公シリルだけがドラゴンと会話をすることができた。それゆえのドラゴンへの愛と理解によって、シリルは竜騎士としての評価を高めていく。というタイトル通りの作品ですが、今めちゃ売れてて、たしかに面白かった! この手の話は今までにもあった気がします。優しくて仲間思いの主人公。周りからは理解されずとも、人ならざるものと心を通わせていくやつ(具体例が思い浮かばないけど)。それを対ドラゴンでやったアイデア勝ち! ドラゴンにいろんな種族がいて、ワイバーン種やら、ニーズヘッド種やら、ヴリトラ種やら。荷運び用や飛脚用、そして戦闘用などなど、それぞれの特性に合わせた役割がある世界観も萌えます。まだ初級ぽいのしか出てないから今後とんでもないのが出てくるのでしょう。超強いのはバイネームで呼ばれる有名竜らしいし。 ドラゴンとなればバトルするのかと思いましたが、今のところそうではない路線で、人とドラゴンの交流と、その中で巻き起こるドラマに重きが置かれていきそうです。いずれバトルもするんでしょうけどね。どんな風に展開してくのか、この先もけっこう楽しみです。絵はそんなに上手ではないような気もしたけど、そこはかとなく進撃の巨人みを感じます。50m級ドラゴン出るか!? そんなこんなで、異世界マンガもけっこう面白いですねー。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_人助けをしたらパーティを追放された男は、ユニークスキル『お助けマン』で成り上がる。

まもなく開業の東京ミッドタウン八重洲に小学校が入っててびっくりした僕です。 さて。お寿司大好・著、只野まさる・作画『人助けをしたらパーティを追放された男はユニークスキル『お助けマン』で成り上がる。』読了。弱者を放っておけない生来のお人好しを疎まれてパーティを追放されたウォリーだったが、彼が助けた謎の老人にユニークスキル「お助けマン」を授けられる。それは、人を助けるごとにスキルポイントを得られる前代未聞の規格外スキルだった。 小説版と漫画版同時発売の本作、まずは小説が三人称で驚き。異世界ではあまりないパターンな気が。キャラクターがしっかり立ってて、ウォリーの行動に必然性があるので応援できます。 差別を受ける魔人や、パーティ内いじめをされる子など、マイノリティの救済にポイントが定まっていて、とても今の時代っぽい優しい世界観。スキル的にほぼ際限なく強くなってしまうけど、うまく制約を咥えながら展開していてるのもいい感じ。小説版のクライマックス、昇格したお祝いの場でのダーシャのスピーチには泣かされちゃったよね。成長感! 憎たらしいミリアにさえも救いをあたえるラストもお上手で、これは後に回収されそうなフラグ。 コミック版も原作を忠実にテンポよく消化しています。そのうえで、漫画らしいコミカルさが加わっているのもいいところ。個人的には小説の世界観を知った上で漫画を読むと、二度楽しめるかな〜と思いました。 キャッチコピーは「正直者がバカをみない」。まさに!というお話です。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい 1 日を。

感想_この世界で俺だけが【レベルアップ】を知っている。

JRのレゴスタンプラリー本日スタート。子連れで30駅コンプはなかなかですな。 さて。掛丸翔『この世界で俺だけが【レベルアップ】を知っている』読了。レベル1で最弱の人間が、魔物に支配される世界。しかし転生者のテオだけは、ヒトがレベルアップできることを知っていた。格上の魔物を倒すことでレベルを上げるテオの下克上が始まる! 王道成り上がり異世界ものですが、面白かったなー! テンポよく話が進み、ぐいぐいテオがレベルを上げ、立ちはだかる敵を薙ぎ倒すのが痛快! 最初の強敵・不死鳥のフィーコとの1on1は、意外性もあって引き込まれました。かつ、フィーコのキャラがよくて、参謀でありバディ兼コメディエンヌとして存在感バッチリ。かわいいぜ! すでにレベル自体は相当なインフレ状態で爆上がりですが、ストーリーがどこまで盛り上がるのか。電子はすでに2巻も出てますが、まだまだテンション高く惹き込まれますよ! ときに掛丸先生、以前はチャンピオンか何かで卓球漫画を連載してたそうなので、そっちも読みたくなりました。あと、一部の店舗でもらえる特典イラストカードの絵柄が最高で、画の上手さにとどまらないデザインセンス抜群とお見受けしましたよ! よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する

関東、もしかしてもう梅雨明けしましたかね? やったー。 さて。猫子著、じゃいあん作画『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』読了。外れクラスとされる「重騎士」を引いたエルマは内心ほくそ笑む。なぜならここは前世でやり込んだゲーム「マジックワールド」の世界そのもので、重騎士は一見使い勝手が悪く不人気だが、極めれば最強となる壊れクラスなのだ! それを知らない周囲の人間たちはエルマを嘲笑い、父は彼を追放。エルマはひとり冒険に繰り出し、重騎士を育て、最強への道を歩み始める! 無茶苦茶面白かった。無茶苦茶面白かった(2度言う)。まだそんなに多くを読んでいないのにあれですが、作者の猫子さんを、ラノベ界の東野圭吾と呼びたくなったよ。そのくらい、簡潔で無駄のない文章と、よく作りこまれた設定に魅了されたのです。コミック版も忠実に再現されていて、早く続きが読みたいぞ! 何がいいって、使い勝手が悪い重騎士という特性上、チートで無双することはわかっていながらも、いつも格上とのギリギリの戦いなので、普通にワクワクすること。使う技も、出てくる敵も、キーアイテムも、ベタなテンプレではなく、玄人好み。グールヘッドにマッドヘッドって、ビジュアルも気持ち悪すぎるだろうよ。笑 まだ序盤ですがすでに盛り上がってる上、ここからの展開もまだまだ広がりがあることが読み取れるので、先へ先へとページをめくらせる推進力に。この辺りが東野圭吾と呼びたくなる理由。 今更ながら、ゲーム世界を物語として再現するって最初に考えた人すごい。実際のゲームはプログラム通りにしか動かないけど、現実世界に落とし込んだ瞬間、あらゆる設定に意志が宿ってキャラたちも自由に動き始めるという。この作品も、ゲームよりも貨幣価値がインフレしているとか、貴族がより権力を強化しているとか、確かにそういうことは起こりうるよな、とリアルです。 ネット小説と侮るなかれ。こういう本物と時々出合わせてもらえるから、エンタメってやめられません。(まだ初心者のため、もっと前から同様の名作あるのを知らないだけかもしれませんが) よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_ナナイロ雷術師の英雄譚

えー、もう梅雨入りですか、早いなあ。早く明けてほしいなあ。 さて。日之影ソラ『ナナイロ雷術師の英雄譚』と、水木シュウ『ナナイロ雷術師の英雄譚』1巻、読了。前者がノベル版、後者がそれを原作としたコミック版。魔法がすべての世界で、11の属性を持ち神童ともてはやされたリンテンス。しかしある日、雷に打たれたことで、ほとんどの属性が消えてしまう。絶望に打ちひしがれるところ、聖域者のアルフォースが現れ、リンテンスを弟子にしようと告げる。唯一残された雷属性を武器に、最強を目指してリンテンスは再び立ち上がる! 異世界ものの王道的な成り上がりストーリー。能力を失ったことで両親から見捨てられるも、師匠との出会いを経て、自分を捨てた者たちを見返すために立ち上がっていくリンテンス。「雷」は男子的にはなかなかの萌えキーワード。しかもここで扱うのは色源雷術なる、七色(以上あるかな?)の雷を操るのだから迫力あります。コミックもこの絵柄が見せ場だぜ。 鬼滅の刃の呼吸よろしく、色源雷術「赤雷」「蒼雷」「藍雷」などコールとともにバトルが展開。やはりこの様式美パフォーマンスは、盛り上がります。ノベルは程よくかっちりした文体で、この雷魔術のディテールがよく考えられているなという印象。すでに超絶奥義も登場しますが、コミック1巻ではまだ赤と蒼だけなので今後が楽しみ。映像映えもしそうね。 追放からの成り上がり、ユニークスキル、師匠(無敵!)との信頼関係に学園の仲間たち(炎に精霊にケモ耳)との切磋琢磨、そして強敵たちとの邂逅と、バトルものの王道がしっかり詰まった英雄譚。楽しく読めました! しかしながら、異世界市場はこの作品のようなバトルものがやや退潮気味の模様。バトルものは出発点もプロセスも違えど、頂点を目指すというゴールがどうしても類似してしまって、飽きられてしまうというか単調になってしまう部分もあるのかもしれないなと思いました。対して、スローライフものと言われる世界は、どちらかというと自由に水平に360度広がっていくイメージ。それはそれで収拾つけるのは難しいと思うのですが、キャラや会話をサクッと楽しめるのがネット小説らしくていいのかもしれません。奥が深いぞ、新文芸。 そんなわけで、まだまだ異世界勉強中。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_チ。―地球の運動について―(第1〜6集)

ラグビーリーグワンはプレーオフへ。残念ながら横浜キヤノンイーグルスは進出ならず。 さて。魚豊『チ。―地球の運動について―』1〜6集読了。天動説が信じられる15世紀ヨーロッパで、地動説を唱える者たちがいた。しかしそれはC教では異端とされ、決して誰かに知られてはならない研究。真理に惹かれ、知性を信じる者たちの、命を賭けた美しき生き様を描き出す!   本屋さんでよく見かけ、マンガ系のランキングで上位に入っていたこちら、めちゃくちゃ面白かったです。主人公と思しき少年が、早々に死ぬ展開で驚きました。地動説を巡る大河ドラマなわけですが、主人公は少年ではなく、「地動説」そのもの、あるいは、「人間の知性」かもしれません。サスペンスでありスペクタクルで、これはめちゃくちゃ続きが気になります。 そしてその中身は名言だらけ。「不正解は無意味を意味しない」「怖い。だが、怖くない人生などその本質を欠く」「僕の命にかえてでも、この感動を生き残らす」「芯から湧き出た苦悩は、煮詰められた挫折は、或いは君の絶望は、希望に転化し得るのだ」「この星は生きるに値する素晴らしい何か」「才能も発展も人生も、いざって時に退いたら終わりだ」「文字は、まるで奇跡ですよ」などなど、哲学的とも言えるものばかり。 10年単位で紡がれるドラマと、これらの名言と繋がっていく中で立ち上がってくるのが、もう一つの主人公とも言えそうな、「文字」そして「本」です。まだ識字率も高くない時代、そして手書きの本しかなかった時代に、言葉を記す文字と本は、浪漫そのものとして存在します。100年、200年前の誰かの言葉が、生き様が、研究が、真理が、言葉によって時を超えて受け継がれること。やがてそれは単なる記録ではなく、「感動」を写し取るものとしてさらに多くの人を巻き込むことになること。 地動説が物語の軸にはありますが、この作品が描こうとしているのは人間の感性や感情の伝播と、その美しさだと思います。科学がテーマなのに、しかしそれを動かすのは、成し遂げるのは、人々の直感と情熱と信念という、論理では表せないものというのが実に面白い! データやロジックの比重が高まるからこそ、アートが斬りこんでくる今の時代をも映し出していますね。 まさに、世界が動き出す、そんなコペルニクス的転回に溢れた傑作。活版印刷が登場してきて、第7集はどうなるんだ!? これはマスタ

感想_タコピーの原罪(上下巻)

阪神と佐々木投手の勝ち星が同じくらいになるんじゃないかと心配している僕です。 ★以下、若干のネタバレを含みます★ さて。タイザン5『タコピーの原罪』上下巻読了。ハッピー星からやってきた宇宙人のタコピーが出会ったのは、笑わない少女、しずか。彼女は学校でいじめられ、家庭は崩壊していた。タコピーはしずかに笑顔を取り戻せるのか。 ジャンプ+で話題沸騰、上巻も発売即重版で書店を賑わしてた問題作です。上巻読んであまりの救いのなさに辟易しつつも、下巻では一応いろいろ回収されてはいました。 落とし所は「お話をしよう」。いろんな事情、いろんな想いをひとりで抱え込むのではなく、それをアウトプットしよう。互いに交換しよう。痛みをわかってあげられなくても、代わってあげることができなくても、それで何かを変えられないとしても、だけどそれを吐き出そう、吐き出していいんだよ。と、メッセージします。 それはとても共感できるし、いいメッセージだと思うのですが、深い話でもありますし、いじめ、毒親、人間関係とテーマが重いだけに、なかなか消化し切るには時間がかかりました。もう少し掘り下げて描いて欲しかった気もするけど、それはそれでややこしくなりすぎるからこのくらいでいいのか。 さて、タイトルにもあるタコピーの原罪とはなんなのか。ハッピー星の掟も明らかにはされませんでしたが、「1人で帰ってきてはならない」=誰かを幸せにして連れ帰る、友達を連れてくる、あたりが掟なのかなと読み解きました。それができなかったこととあわせて、タコピーもまた母親と言葉を十分に交わすことなく飛び出したわけで、そのコミュニケーション不全こそが原罪と理解しました。 親子、夫婦、兄弟、友人、クラスメート、世界中に日常的にあふれているだろう、いくつかの断片でのコミュニケーション不全をあぶり出し、その闇にセンセーショナルに光を当てた衝撃作。普遍的なテーマだけに、ここから脚色して長編映画とかにするといいのかもしれないと思いました。連続アニメとかでもいいのかな。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_ダーウィン事変(1〜3巻)

長男の水筒に麦茶と間違えてハーブティー入れちゃったんですが、我慢して飲んでくれたそうです。父、うっかり。 さて。うめざわしゅん『ダーウィン事変』1〜3巻読了。人間とチンパンジーの子供、"ヒューマンジー"のチャーリー。ミズーリの田舎で育った彼はハイスクールに通い始めるも、好奇の目で見られ、トラブルが絶えない。そんな中、ALAという過激な動物保護活動をする団体によって狙われることに。なぜ彼らはチャーリーを狙うのか、そしてチャーリーの出生の秘密とは。 ある日から書店でどーんと平積みになっていると思ったら、「マンガ大賞2022」1位を獲得したのでした。試し読みを読んだらバッチリ引き込まれて一気読み。めちゃくちゃ面白かったです。浦沢直樹さんの『MONSTER』を思い出しました。シリアス路線の社会派サスペンスタッチ。 マンガ大賞2022 まずはチャーリーvs謎の団体ALAという構図で、そのバトルが面白い。狂気としか思えないALAリーダーと、知能も運動能力も常軌を逸したチャーリーはスパイダーマンさながらの活躍で、超痛快で、手練れの兵隊たちを次々撃破するのは気持ちいいです。それを支える学校で唯一の理解者ルーシーというヒロインもまた、ぶっ飛び気味のナイスガールで好感度マックス(こういうキャラが本当に好きだ!)。チャーリーの両親もクールだぜ。 そしてその背景には、人間至上主義とでもいうべき現代社会への問題提起らしきものがあり、ヴィーガンというライフスタイルに対する議論もあり、そのあたりの伏線がチャーリーとどうつながっていくのか、そこがこの作品を骨太にして、興味をそそるのです。タイトルもお上手で、人類が今の所、地球の進化の頂点のように僕たちはつい考えてしまうけど、1万年単位でみたらあくまでこれは進化の過程でしかないかもしれないということ。そういうスペクタクルがあります。 舞台がアメリカの田舎で、保守的な村人が出てきたり、警察やFBIも登場してくるのはハリウッド映画を見ているようだわ。あるティーンエイジャーが、過激思想で学校を銃撃するのも、ある意味でリアルよね。もう既に映画化できてしまいそうだし、見てみたいです。 この先、チャーリーがヒーローになるのか、ダークヒーローになるのか、はたまたヴィランになるのか(さすがにそれはないか)、まだまだ物語は序盤という感じ。このスケー

感想_その着せ替え人形は恋をする(1~9巻)

今日はくそつまんないマンガを紹介します。ウソです(エイプリルフール)。 さて。マンガ『その着せ替え人形は恋をする』1~9巻読了。ひな人形工房に生まれ、ひな人形を愛するが故、友達もいない高校生の五条。ひょんなことから、奔放で人気者でギャルの同級生・喜多川海夢のコスプレ衣装を作ることになり、正反対とも言えるふたりの交流が始まる。ついに完成した衣装は、海夢の想像を超えるクオリティだった。 アニメ化もされて大ヒット漫画、既刊一気読みしました。面白かった~。いきなりエロゲームのコスから始まるというウルトラC! これがお下品にならないラインで笑わせてくれてセンス抜群。冴えない純朴少年と、イケてる女子のラブコメって、王道設定ではあるけれども、まんまじゃないのがよかったです。 五条君、ひな人形職人という基本設定がしっかりしているので、いろいろ抜けてても好感度マックス。私服が作務衣しかないとかいうありえんだろw設定も全然素直に受け入れられちゃう。海夢の行き当たりばったりに「行動力!」と翻弄されるの超いいね。 一方の海夢、エロカワイイのはお約束として、こちらもぶっ飛んだ天然ぷりが最高ね。ギャル語(&おバカ風)全開で、テンションもぶちあがっているのに、早々に五条君への恋心を自覚してからというもの、まさかのうぶうぶ全開放というのが面白すぎ。恥じらう表情×幼児化する言語能力で、向かうところ、敵、いません。 もうひとつ見逃せないのは、出てくる人全員いい人ってところですかね。学園もの、ラブコメものだと、ひと昔前ならいや~な仮想敵のひとりやふたり出てきそうなもんですが、この世界にはそんなの存在しません。コスプレイヤーはもちろん、人形職人に対しても、愛情たっぷり、誰かの好きやこだわりを決して否定することのないスタンスがこの世界を支えているよね。さながら木皿泉だわ。箱庭ファンタジーだけど、本質をついているから泣けてくる(いや、泣きはしないんだが)。 ただ、5巻くらいから、新しいコス⇒ハードル登場⇒でも乗り越えて大成功、というフレームにちょっと飽きてきてしまったので、この先どうなるのかな、というところ。男装もしちゃったし、コスプレのバリエーションだけで押していくのはちょっときついかも? かといって、ふたりのラブ路線をあんまりマジで深ぼるのもちょっと違うような気もするし。なんて考えちゃうのは、ハマっている