さて。野原多央『水曜日のシネマ』1~5巻読了。18歳の奈緒は初めての一人暮らし、レンタルビデオ屋でバイトを始める。映画に詳しくない奈緒に半ば呆れながら店長の奥田は奈緒と映画鑑賞をするように。知らない世界を教えてくれる奥田に奈緒は恋心を抱くが、奥田は24もの歳の差を理由にその想いを「間違っている」と諭すのだった。
バナー広告が流れてきて気になって電子大人買い。なにしろ映画好きなもので。爽やかな恋と青春のお話で『ツルモク独身寮』をちょっと思い出すテストでした。2018年頃からモーニングで連載してたみたい。ちょっと前ですね。
劇中、名作中心にさまざまな映画が語られます。ニューシネマパラダイス、バックトゥザフューチャー、ET、フォレスト・ガンプと言ったマスターピースから、最強のふたり、500日のサマー、百円の恋あたりの単館系ヒット作も。映画に触れることで奈緒の世界は広がり人生の豊かさを感じていく様は、映画ファンとして素直に共感。
奥田はもと映画監督志望ということで、玄人目線が挟まるのも違和感なく。ただ置いてきてしまった夢と、ほろ苦い過去のエピソードはちょっと宙ぶらりんだったような。奥田が撮ったサッカーの試合観たかったぜ。そして真奈美、大して絡まなかったね。あと、滝の面接で映画リテラシーを厳しく問うくだりあったけど、あれだと奈緒は絶対受からないぞ。
一方の奈緒も、体が強くなかったという過去のコンプレックスがありますが、本人のキャラクターやストーリー展開とはあまり結び付かなかった印象。素直で明るいし可愛いし、瀧先輩も室井君も、奈緒のこと好きになっちゃうフラグありましたが特にそれも回収されず。
とまあ、細かく見ていくと気になるところはあるものの、映画のような2時間の恋物語を楽しめる読後感です。人生は映画のように。いろんな映画観たくなる。
よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。
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