スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

NBAがやってきた!

ブログの更新が遅れに遅れており申し訳ありません。今年一番の佳境を迎えております。 さて。NBAのジャパンゲームが開催されまして、八村選手活躍していたようです。あっという間に4年目のシーズン、がんばってほしいですね。そして渡辺雄太選手も開幕ロスターに残れますように! ジャパンゲーム観に行こうと思ってたのにいつの間にか当日だった…。 NBAを見始めたのは96年くらいで、スラムダンク⇒バスケが好きに⇒なんとなくNBA、という流れでした。当時は視聴手段も限られていたのですが、NHK BSで週に2回くらいの放送を見たり(時間の都合でカットされる部分がけっこうあった)、NBA FAST BREAKという週に1度の情報番組を見たり、DUNKSHOOTという月刊誌を読んだりしていましたね。ネット? もちろんまだないよ。 その頃にもジャパンゲームが一度開催されて、98年? 99年か、そのときは観に行ったことを思い出します。今年のはプレシーズンだけど、当時は開幕戦だったからガチンコ勝負で楽しかったな。2試合あって、当初1試合だけのつもりでしたが、いやいやせっかくの機会だぞ!と2試合とも観に行ったっけ(2試合目はいちばん安い5000円の席にひとりで)。当日券あったんだよな確か。東京ドームでやったんだっけかな。とか検索してたら、なかなかいいページが残ってたぜ。 sahi.comスポーツ天国:NBAジャパンゲームズ うん、ネットあるじゃんね! 嘘ついてすみません。 さらにNBAにのめりこんで、ポンテルというサイトでNBAの試合のVHSを購入するようになり、気が付けばNBAリーグパスというのに契約すればネット経由で試合見放題になり、年間100試合くらい観るようになり、ついには現地での観戦もすることができ、今に至ると。めっきり時間とれなくなったのでこの数年は試合結果やハイライトだけを追っかける日々。 20年ちょっとで環境もいろいろ変わりましたが、バスケットの中身も激変していて、そういう歴史もまた面白いんですよねー。僕の推しはニューオーリンズ・ペリカンズ。いつかニューオーリンズで観戦するのも夢のひとつです。 開幕を楽しみに待ちましょう。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_マイティ・ソー バトルロイヤル

はや今年度半分経過かー。会社でも面談があります。振り返らねば。 さて。マーベルシリーズをディズニープラスで振り返るというか見逃しキャッチアップ。『マイティ・ソー バトルロイヤル』鑑賞。アスガルド崩壊のラグナロクを招くスルトを倒したソー。帰還したアスガルドでは、死んだと思っていたロキがオーディンになりすましていた。本物のオーディンを見つけると、ソーの姉であり死の女神ヘラの存在を明かされる。ほどなく現れたヘラはソーを圧倒しアスガルドは窮地に追い込まれ…。 うん、あらすじ書きながら思いましたが、話の展開がてんこもり。その後ソーとロキはスクラップ置き場のような惑星サカールに囚われ、そこで出会ったのは行方不明と思われていたハルクでバトルロイヤル突入という。脱出するのにひと苦労して、ようやくヘラと対峙するのはラスト30分。 ヘラにケイト・ブランシェットを配しながらも出番が少なすぎるぜ! 特殊メイクでケイトらしさを堪能するヒマもなかったしな。しかも無敵すぎて倒せずに最期はスルトと道連れラグナロクフィニッシュ。うん、邦題も原題のラグナロクにして欲しかったです。 全体的にコメディ感たっぷりで、前作ダークワールド観てないのですが、ソーのシリーズはその路線てことですよね。ロキがすっかりコミカルキャラだし、ソーも軽口が似合うし、グランドマスターの乱行花火で追手を撃退は笑ったよね。短髪ヘムズワース格好よす。 ラスト、雷神覚醒したソーやらハルクやらヴァルキリーやら入り乱れるバトルはさすがの迫力。北欧神話が下地にありながら、すっかり宇宙とSFスペクタクルなのでした。で、今年の夏公開したラブ&サンダーに続く、と。 次は「キャプテンマーベル」見てMCUフェーズ3ひと段落(アントマンは観てない)です。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

約束事は思考停止と紙一重

保育園の運動会が3年ぶりにほぼ制約なしの開催。でも小学校はかなり限定的な開催。もう少しの辛抱ですかね。 さて。ぼんやりと「約束事」のことを考えました。約束事があると、その事柄についての判断が不要になるので、便利です。決まった状況において、いちいちどうしようか考えなくてよくなるし、チームの意思統一も図れる。それは合理的。 でも、約束事は万能ではない。状況がまったく変わらなければずっと同じ効力を発揮するのでしょうが、あらゆる状況は変わるので、その変数がどこかで無視できなくなります。また、約束事を守ることが第一義になり始めると、本来の目的を見失うというあるあるも。 約束事はあくまでツールなので、定期的にメンテナンスが必要ってことですね。道具はどんどんアップデートされるし、そもそもの必要性だって疑わないといけない。ルールは時代にあわせて変わるし、それを盲信するのは思考停止に他ならない。 と、長男のラグビーを見ながら、もう少しディフェンスの約束事がほしいな〜と思った次第。でも子供たち素直だから、約束事を守ることが大義になっちゃいそうで、それはちょっと勿体無い気もするんですよね。かといってルールの意味まで考えさせるにはちょっと早いだろうしな〜。 仕事も暮らしも同じですよね。みんなで動くためにはルールは大事だけど、その意味をよく考えながら近視眼的にならずに改善していかなくちゃ。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

電車旅で行こう

旅行割なるものが始まるようで。ゴートゥートラベルよりシンプルなお名前。 さて。OZmagazine TRIP「秋の電車旅へ」特集が発売されました。コロナもあって3年ぶりとなったこちら、人気企画だったので待っていたという方もいるかもしれません。全国各地で増え続けるさまざまな観光列車とあわせて現地の旅情報をパッケージ。 奈良の「あをによし」に始まり、和歌山には「たま電車ミュージアム号」なるものが登場、新潟はほくほく線の「大地の芸術祭ラッピング列車」なんて変わり種もあれば、石川の「のと里山里海号」もいいですね。かと思えば、都電荒川線(今は東京さくらトラムだっけ)にもフィーチャー。 いやはやほんといいですね、電車。鉄道にハマる気持ちもわかります。今時モダン観光系に、リッチなリゾート列車に、レトロを生かしたローカル線。だけじゃなくて、普通に特急電車もカッコいいぜ! 次男くんが電車好きで、絵本やらプラレールやらあるのですが、写真の特急年鑑買ったらビンゴでした。新幹線から始まり、JRの全特急電車を網羅していて圧巻! 山形で見た「いなほ」も良かったけど、こういう知らない特急めちゃくちゃたくさんあるんですよねー。サンダーバードだって名前は知ってるけど乗ったことないし、乗り鉄気分の旅、楽しそうだな。 しかし世界各国どこもこんなにたくさん電車の種類ってあるんでしょうか? ということで、この秋の旅行割はぜひ電車で。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_掌に眠る舞台

二桁勝利をあげる投手がいなくても連覇してみせた高津監督すごいな。奥川不在だったのに。 さて。小川洋子『掌に眠る舞台』(2022年刊)読了。最も好きな作家の1人である小川さんの新刊は、舞台がモチーフとなった短編集。帯に「舞台という、異界」というコピーがありましたが、小川文学そのもが異界じゃないかと。それは、不思議と奇妙が共存する世界で、異端の持つ神秘が詰まっているのです。小川洋子という、異能。 バレエの演目の中の妖精に心酔した少女。かつて名もなき女優だった伯母との短い交流。帝国劇場での『レ・ミゼラブル』全79公演すべてのチケットを買った女性が見たもの。といった具合に、舞台が主役になり脇役になり衣装になりセットになり伏線になり魔境となるような全8編です。 小川さんは本当に何にもなさそうなところから物語を立ち上げ、誰ひとり見つけることのなさそうなところに光をあてるのが上手で毎度惚れ惚れします。その密やかさを気高きものとして描き出し、そしてそこに隠された純粋性やときに狂気を美しきものとして紡ぎあげます。 現実世界の話なのに、どこまでもファンタジーに近くて、それはさながら舞台やお芝居そのもののようにも感じられる。これまで、数式にもチェスにも人質にも無垢なる美しさを見出してきたわけですが、今作もまさにそれ。 すべての登場人物に思想があり流儀があり、すなわち物語があるということを教えられるのでした。 以下、各話の寸評。 「指紋のついた羽」 工具箱と散らばった部品が、バレエの舞台へと昇華される。その秘密を知るのは、少女と縫い子さんの2人だけ。情景を思い浮かべるととてもくすんでいるのに、物語は煌めいていて、このギャップこそが小川文学の真骨頂。目に見える美しさとはまったく違う心のありようの美しさを描き出す。 「ユニコーンを握らせる」 私は遠方の受験のため、かつて女優だったというローラ伯母さんの家に泊まる。口数少ない伯母さんはある芝居の台詞をきっかけに語り始める。芝居という空想に取り込まれたままの伯母さん。現実と虚構がごちゃ混ぜになる、その不思議さと、それこそがフィクションの持つ力とでも言うべき話。 「鍾乳洞の恋」 歯の痛みをこらえる伝票室室長。痛みの原因は謎の白いいきものだった。その秘密を階下に住む鍼灸院長と共有するが。最も不思議だった作品。謎の白いいきものは実在したのかしないのか。室

産後パパ育休が始まりますよ

機関車トーマスのビジュアルが変わることが話題ですが、すでに世界観は相当変わってて驚くぜ(超グローバル&多様性)。 さて。10月から産後パパ育休なる制度がスタートするそうで。子の生後8週間以内に最大4週間(2回に分割化)の休暇を父親が取得できるようにする制度。 制度があることで育休取得が増えて、ハッピーになる人が増えるといいなあと素直に思います。取る取らないは自由だし、取りたいのに取れないということがなくなりますように。 個人的な感覚では、自分の周りでは男性の育児参加はずいぶん進んでいるように思います。保育園の送りもお迎えも、男性の姿をけっこう見ますし(お迎えは比較的少ないかな)、会社でも小さいお子さんのいる女性が遅くまで仕事をしているのを見ると、お父さんが子供の面倒見ているのかなと。 各家庭ごと、ご夫婦ごとに考え方や事情がいろいろあるでしょうから、それぞれに納得感があることが大事。本人たちがよければ、専業主夫であろうと、女性が時短勤務だろうと、構わないわけで。正解は家庭の数だけある。 問題があるとすれば、当事者以外がその実態を知らないってことなんですよねー。特に、すでに子育てを終えている50〜60代以上の方に、理解がないようには感じています。僕の父親も子育ての子の字もなかったですし、母親すら「今の男の人は大変よね」なんて言ってます。 会社の上席や中枢に近いところの理解が深まるとさらに柔軟性は増すのでしょうね。やはり女性管理職増やすことも切り離せないか。とはいえ僕が知ってるのも、自分の知りえる範囲でしかないのですが。 つくづく、知ることって大事。体験するのはもっと大事。夫婦2人であたる育児と、ワンオペ育児にも天と地ほどの開きがあるなと実感する今日この頃。産後パパ育休取って終わりではなく一瞬で過ぎ去る始まりでしかないので、「育休取ったからもういいでしょ」みたいな空気は各方面なしでよろしくお願いします。 他人の靴を履いてみるですね。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

TOKYO MIDTOWN YAESUができていた。

妻出張につき2日間のワンオペ中。がんばります。 さて。東京駅前に新しい大型複合施設の東京ミッドタウン八重洲ができます。グランドオープンは来年3月なのですが地下フロアだけそろっとソフトオープンになったので見てきました。なんせオフィスの目と鼻の先。なお、東京駅と地下通路で直結です。 地下に新しいバスターミナルが入ってそちらが先にオープンしたという事情ですかね。あわせて地下の飲食店もオープン。セブンやスタバというおなじみ店にパリヤやシティベーカリー、根室花まるなど洒落者人気店、そして「ポーたま」、「TASU+」など目新しいお店も。 それだけなので、まだ目指していくべきという感じではなく、オフィスも入居前なのかな? 上にできるブルガリホテルも未開業ですね。新しくて綺麗ですが、建物としても特別インパクトのあるものではなく、都会の高層ビルの趣。 都心はどこもかしこも大型商業施設だらけなので、個人的にはもう少しユニークなハードだといいなと思うのですが。東京駅の目の前という世界中の人がやってくる場所でもありますしね。ま、言うは易しか。でも、オフィスが完全タッチレスだったり、グリーンエネルギーに配慮していたり、EV充電が充実していたりと、今求められる要素は取り入れているらしい。 正面入り口には吉岡徳仁さんによるアートピースが。彗星のような輝きでクールです。裏側には栗林隆さんの地層丸出しの山も。これもインパクトあります。大都会、八重洲の歩みを思わせる。 驚くべきことに、もともとこの場所にあった城東小学校も入居して、子供たち通学していました。今までどこに通っていたのだろう。すごい立地だなしかし。 いずれはお隣京橋駅まで地下で結ばれるらしく、どんどん便利になる東京なのでした。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

スポーツと非認知能力

台風の影響で横浜市は緊急警報鳴りまくり。マクドナルド中でこだましてました。 さて。台風一過の本日は子供のラグビーへ。気持ちのいい秋空で、こんな中でスポーツできてうらやましいぞ(もう2年半も自分が球技していないとか信じられないな)。今、十分な自由時間があれば、習い事したいです。楽しく自分を向上できたらこんなに素晴らしいことはない。なんてことはさておき。 子供にいくつかのスポーツを体験させていて、ここにきて主体的に楽しんでくれるようになってホッとしていたところ、幼少時のスポーツによって非認知能力が高められるという話を聞きました。非認知能力とは、意欲や協調性、忍耐力、創造性、思いやりや勤勉性など、数値化しにくい能力のことを指すそうで、これが高いと将来の生活が豊かになりやすいという研究結果もあるのだとか。 より噛み砕くと、「粘り強く最後までやり遂げる遂行力」「自分の感情をコントロールする力」「計画を立ててそれを実行する力」とも表現できるようで、確かにこれは大切なことだと共感しますね。そして、スポーツがその発達に寄与するというのも、個人的には納得感があります。自分もスポーツでこれらの力を育ててもらった気がします。 約束事のもとでプレイし、決まった目標に向かって進むこと。うまくいくことばかりではもちろんないし、望んだ結果が出ないことも多い。でも、それを楽しみながら工夫しながら乗り越えていけるかどうか。リフティングが10回できたらとても嬉しかったし、逆立ちで7m歩けた達成感もものすごかった。県大会で負けた時は悔し涙も流したし、そういう悲喜こもごもが非認知能力とやらにつながっていたんだな。自分が勤勉で忍耐力や自制心があるなんて、おこがましくて言えないですけどね。 ラグビーのルールなかなか複雑ですが(1年生はタグラグビーです)、子供達は少しずつ規律を学び、挨拶ができるようになり、一生懸命ゴールを目指し、あれこれ考えながら仲間たちと協力し、大きな声を出し、勝てば喜び負ければ悔しがっています。まだまだ集中力はないし、全体感はよくわかっていないだろうし、技術も全然ですけれど、目に見えて成長していっていることは確か。 スポーツが全てではもちろんありませんが、「こういう楽しみがある」ということを知ってもらえたらいいなと思っています。非認知能力? まあ、あくまで副産物ですよね。スポーツをそういう

感想_「静かな人」の戦略書

しばらく間が空いてしまいましたが僕は元気です(今日は10/5)。ここから巻き返します。 さて。ジル・チャン『「静かな人」の戦略書。騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法』読了。自らを「根っからの内向型」と認識する、台湾出身でアメリカで学びキャリアを積んだ著者。声の大きなコミュ力の高い人ばかりが世界を動かしていそうに思ってしまうけど、引っ込み思案で消極的な人でも大丈夫と背中を押す自己啓発本。ブックオブザイヤー特別賞を受賞し、世界中で受け入れられているという一冊。 新聞の書評で気になったので手に取りました。何を隠そうボクも内向型。人前で話すのは得意ではなく、アドリブには弱い。近所で微妙な知り合いを発見するとちょっと道を変えてやり過ごしたり、そういう感じです。なので、大いに期待しましたが、やや期待外れでした。 だって、著者は優秀すぎるんですもの! スピーチの最初に気の利いたジョークを言うのが、たとえちゃんと準備していてもどれだけ難しいか(そもそも思いつかないし!)。戦略的に得意なことで勝負するとは言うものの、勝ち筋を見出すほどの能力に恵まれていなかったらどうしたらいいのか。渡米直後で言葉も不自由だった頃に、なるべくアメリカ人と一対一の会話をするよう心がけたって、本当に内向型なのかな。 終始そういう印象だったので、ボクからするとこの本は、高い能力を持つけど内向型な人の戦略書という感じでした。自分を大きく見せようとしない、何事も入念に準備するなど、共感し学ぶべきところももちろんありましたけれど。 でも、それだけ多くの人がこの本を手にしているのだとしたら、それは内向型に悩む人がそれだけ多いということだと思います(アメリカ人も1/3は内気でシャイなんだそう!)。この本も、最近のその他のいろいろも、ありのままの自分を肯定するように説いています。でもそれって、かなり難しいことだとも思うのです。ありのままの自分でいたいとも思うし、できることなら理想の自分でもありたいと願うのが普通のような気もするから(できれば労せずに!)。 と、クダ巻いたりもしちゃったのですが、おそらく一番大事なことは自分と向き合って、自分はどうありたいのかを考えることでしょう。内向型であれ外向的であれ、それをよしとするのかしないのか。しないのであれば、どうありたいと思うのか、そのために何ができるのか。この

感想_Sランクパーティーを無能だと追放されたけど、鑑定と治癒魔法で成り上がり無双

4月に申し込んだマイナンバーカードを受け取ってきました。マイナポイントってなんだっけ。 さて。『Sランクパーティーを無能だと追放されたけど、鑑定と治癒魔法で成り上がり無双』コミック&小説版読了。Sランクパーティーを追放されたニグリスだが、その鑑定スキルと治癒魔法は他の追随を許さないものだった。新たな仲間とともに、成り上がり冒険譚が始まる! 漫画から読みましたが、これがとても面白かった! ニグリスがとにかく弱きを助ける仲間思いのナイスガイ! 鑑定スキルはテンプレ通りだけど、そこで見えた能力に基づいて本人の人生を助けるための助言を与えるコンサル仕様で、キャラクターと相まったナイス設定。「君の能力なら剣より槍を使ったほうがいいよ」とか、なるほどね!って感じ。 そして真骨頂は治癒魔法で、単なる回復だけではなく自らにかけることでバリアとなり、何重にもまとうとそれは攻撃力にさえなるというのも、ありそうでなかった設定か。治癒魔法という名前に騙されるチートでした。「治癒士が後衛職だとあれが決めた!」という煽り文句がぴったりハマってたわ。 作画は、ここぞというところでの大きなコマの使い方が気持ちよくて迫力あるんですよね。キメのシーンのキャラクターの抜き方も、なんか心を捉えるように感じました。治癒魔法を表現したポワンポワンもいい感じです。それこれも、実直なニグリスのキャラが好感度高いから活きてるかな。 原作小説のほうは、またまた漫画とはちょっとテイストが違っていて、ニグリスのキャラがもう少しクールな感じというか、ちょっとぶっきらぼう。漫画はあの優しさがよかったけど、小説でそれだと青臭くなりすぎる気もするので、このくらいのバランスがいいのかも。 想像でしかないですが、小説をあとからコミカライズすると、全体を俯瞰したうえでいい塩梅の脚色ができるものなのかもしれませんね。それでよりよい作品となるのなら、とてもいい関係性なのかもしれないなと思うのでした。 ということで、おすすめの1作です。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_不運からの最強男2巻

女の園の星3巻発売日が出たうえアニメ化とかでテンション上がりました。 さて。『不運からの最強男』コミック2巻と原作ノベル版読了。不運すぎる前世から異世界転生したジークフリート。規格外の幸運値と魔力で頭角を表し、森で見つけた聖獣の白虎と契約を結ぶが、すべてを1人で背負おうとするあまり倒れてしまい…。新たな出会いと成長の2巻! 1巻面白すぎた待望の2巻も、さらに胸熱展開! ジークは順調に成長し、白虎のハクという新たな相棒を得るものの、一足飛びにチカラを手に入れることはできない。そこを「家族をもっと頼るんだ」と諭すパパに、泣かされたよ! マリー姉さんも成長し、ヴィリバルト伯父さんはまだまだ底なしで、新たな展開に突入したところで終了。絵の可愛い格好いいは相変わらずで、3巻もますます楽しみです。異世界みと、チート能力とキャラクターのバランスがとても良いので、するする感情移入していきます。 ところで、今回原作小説も読んだところ、コミックとはだいぶ雰囲気が違っていてびっくり。この作品の最大のキモと思われた「幸運=不幸と表裏一体の危険なチャンスを勝ち取ること」というのは漫画オリジナルの脚色要素でした。ちなみにコミック2巻は原作1巻の終盤にさしかかったところ。 味わいの異なる小説と漫画、それぞれ併せて楽しむのもおすすめです。なお小説版のカバー&挿絵はコミカライズを手掛けた中林ずんさん。絵柄とタイトルデザインが良くマッチしているのもポイント。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

フューチャー・デザイン思考

次男の拾ったどんぐりで公園に矢印を仕掛けておきました。 さて。新聞で「フューチャーデザイン」という言葉を知りました。アメリカの先住民族は物事を決めるときに7世代先の子孫の利益になるかどうかを判断基準にしていたとか(200年くらい?)。そこから、中長期の目線で物事を考えることを「フューチャーデザイン」というそう。 たとえば、50年後の視点で見ると「空飛ぶクルマ」が走り「ロボットが当たり前」になるという具合で、そんな未来に必要なもの、あるべきものはなんだろう?と発想すると、現在を起点にしたものとはずいぶん違った議論ができるそうです。 確かに自分の仕事で想像しても、どうしても目の前のハードルを越える方法が思いつかずに立ち止まってしまうことは多い。けど、10年20年後にはこうなっているだろうや、こうあるべきだから今変えなくては!という思考回路で見てみると、今やるべきことが確実に変わって驚きました。 つまり、僕らはいつだって近視眼的であるということでしょうね。それはもちろん当たり前というか仕方のないことなのでしょうが、自覚的であればうまく回避できそうな気もします。やるべき理由よりもできない理由を並べてしまわないように、フューチャーデザイン思考でいこうと思うのでした。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

僕にとってのケの日の美学

お米の消費量が下げ止まらないらしいです。自分ちも減ってるのか気になるな(実感ないけど減っていそうだ)。 さて。メトロミニッツ・ローカリズム最新号「ケの日の美学」が配布中です。メトロミニッツが考える、ケの日の4つの美学が紹介されていました。すなわち、使い手の美意識が宿る台所道具、器、食事、日用品を訪ねて日本の各地をご案内。 この特集を象徴していたのは、イントロダクションとして掲載されていた松浦弥太郎さんのインタビュー「日々是好日」で、幾つかのエピソードから何気ない日常をよく生きることについてのヒントが散りばめられていました。実家のお母様が手入れした大根の葉の美味しさのこと、モノは自分が気に入ったものを大事に長く使うこと、食事では食後の余韻までをも楽しむこと、ご飯の後の散歩を欠かさないこと(よりみちだ!)。つまるところ、日々をよく味わうべしということ。 この考えは、このブログの名付け親(?)でもある『暇と退屈の倫理学』にも通じるように思う。毎日はケの日の連続であり、それは繰り返す日常であり、退屈との戦いの日々である。古来より人々はこの退屈というなかなかの強大な敵と戦ってきたわけだが、その攻略法こそ、「よく味わう」ことなのだと僕は解釈している。そこには実は、ハレもケもないのだ。 どんなに刺激的なハレの日も、それがもしも毎日続くとしたらそれはやがてケの日と化し、退屈へと成り代わっていく。だからハレの日は暇つぶしにはなり得るかもしれないけれど、根本的な退屈への対処法ではないのだ。ハレであれ、ケであれ、その奥底に楽しみを見出して付き合うからこそ、退屈の対極にある深い満足を、持続的に得られるのだと思う。表層だけでは通過して終わり。 なので、僕としてはメトロミニッツの特集とは、ちょっと考え方が違うということになるのだ。ケの日を豊かにするために必要なのは、美意識の宿る道具とは限らない。松浦さんがなんでもない瀬戸物に愛着を持っているように、愛着の理由を外から与えられる価値観ではなく自分の内に求めることこそが肝要なのだと思う。ケの日を慈しむのは、自分自身であり、誰かに見せびらかすものではないのだから。美意識の宿る道具を、自分の物差しを通して愛でるのであれば、それはとてもいいことだと思う。 代わり映えのしない通勤路であれ、だいたい同じ食事であれ、他愛のない会話であれ、それは繰り返しのようで

感想_ブラックパンサー

月見バーガーの季節、気付けば各社それ的メニューあるのですね。 さて。『ブラックパンサー』(2018年公開)Disney+鑑賞。アフリカの途上国ワカンダ。というのは表の顔で、希少鉱石ヴィブラニウムによって世界で最も進化した驚異的文明国だった。新たな王=ブラックパンサーとなったティ・チャラだったが、前王の秘密と、ワカンダを襲う危機に直面。国を、そして世界を守るため、立ち上がる。 娯楽作であるスーパーヒーロー映画ながら当時のアカデミー賞作品賞にノミネートされたことでも話題だったこちら、なるほど確かに重みのある大作でした。監督のライアン・クーグラーに主演のチャドウィック・ボーズマン、その他技術スタッフも含めて黒人&女性が主要な役割についているのも今でこそインクルージョンライダーがメジャー化してきたけど、当時は重要なポイント。 序盤、大英博物館を襲ったスティーヴンスが、ワカンダ由来の収蔵品を奪う際に言った「お前たちはこれにカネを払ったのか?」という言葉は、植民地化され搾取されてきたアフリカの歴史を象徴していて、この作品がもしもアフリカに違う歴史があったならという可能性を示唆していました。 人類のルーツと言うべきアフリカと、その美しき大自然へのリスペクトが全編通して描かれていて、そこに近未来文明が合体したビジュアルのインパクトはすごかったな。ヴィブラニウム、威力が半端なさすぎる。 そしてブラックパンサーのハイパーっぷりもとんでもなくて、バットマン以上のハイパースーツにスパイダーマン的スペクタクルと、ハルクやソー並みの超人ぶりで、さすがはアベンジャーズの一角。チャドウィック・ボーズマンと、敵役マイケル・B・ジョーダンの『クリード』(続編観ねば)に続く鍛え上げられたカラダによるバトルもまた、シンプルだけど映像技術に頼りすぎない説得力あったわ。 ただそういう背景要素とビジュアルに比べると、話の展開はそんなに複雑ではなく、わりと淡々と進んだ印象。ティ・チャラの内面はそれほどフォーカスされず、むしろ悲しい運命を背負ったスティーヴンスに感情移入させられたかな。それだけにこの結末の哀しきよ。ラスト、その実態を隠し続けたワカンダが開国に踏み切り、そのすべてを世界のため使おうとするくだり、分断の壁を立てるのではなく、それを乗り越える力になりたいというのは響くメッセージだけど、ティ・チャラの言葉に

感想_ドクター・ストレンジ

J2観戦の予定でしたが悪天候なので取りやめ。残念過ぎる。 さて。『ドクター・ストレンジ』(2017年公開)Disney+鑑賞。天才神経外科医のスティーヴンは交通事故により両手の神経を失い、医師としての人生を断たれる。しかし諦めきれず治療の道を探し続けたのち、カトマンドゥの謎めいた施設にたどり着く。そこで出会ったのは、常識を覆される魔術だった。 見逃しているマーヴェル・シネマティック・ユニバースを追いかけていくよ!ということでまずはここから。『アベンジャーズ』で見かけたドクター・ストレンジが格好良かったので期待してたけど、やっぱりクールだったぜ。 あの、パタパタと3Dが改変されていくビジュアルにワクワクして(インセプションぽい?)、時空を捻じ曲げる逆行シーンも胸熱だし(TENET?)、魔術の炎系のエフェクトもオリエンタルでいいよねと、あっという間の2時間弱でした。 でも、ツッコミたいところもけっこうありまして。そもそもスティーヴンの交通事故があまりに迂闊すぎるし、傲慢キャラもちょっとやりすぎ感あったかな。からの魔術師としての覚醒がエベレスト放置だけってのは説得力なかったよね。 もちろん修行はしてたけど、まだまだってところでバトルに巻き込まれたわりには、ヴィランと渡り合えちゃうのはどうかなって感じだし、タイムストーンの力を借りてるとはいえ時空ねじ曲げる能力発揮するのも、都合良すぎるような。 そして肝心なところは、やたらと長台詞で説明なんだよな。エインシェント・ワン、喋ってばっかりだったし、クライマックスの無限ループもちょっとあっさりしたもんでした。 とまあ、いろいろあるけど、それらも含めてやっぱり楽しいMCU。エンドロール中のシーンは、『ソー・バトルロイヤル』と繋がっていると言われると観なきゃいけないような気持ちになるがしかし心は『ブラックパンサー』へ…。劇場作品以外のドラマも観られてしまうDisney+の罠。こりゃ倍速で観るしかないか(冗談です)。 よりみちしながら、いきましょう。やっぱり敵は睡眠なのか!? 今日も、いい1日を。