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感想_バーサス(1・2巻)

さて。作画:あずま京太郎 原作:ONE『バーサス』1・2巻読了。とある異世界において、人類は魔族の侵略により滅亡の危機を迎えていた。47体の魔王を倒すべく育てられた47人の勇者たち。ついに最後の戦いへと臨むが…待っていたのは圧倒的な力の差だった。滅亡の道しか残されていないと思ったそこに現れたのは、まったく別の世界。そしてそこでもまた人類は滅亡の危機にあった…。 話題の異世界コミックと思いきやこれは異世界を超えたファンタジー。SFであり、ミステリーであり、オカルトでありのカオス設定で、つまりはこれマルチバースもの。そこに進撃の巨人みを足した構成ですかね。出てきたバースは全部で13。そのすべてで人類は天敵の前に追い詰められている。で、その天敵同士を戦わせたらどうなるか、ってところまで。 スケール大きいし、先も気になる。天敵同士が潰し合うだけじゃさほど話が広がらなそうだし、むしろ天敵たちは相当レベル高いから徒党を組んでさらなる脅威になっちゃうのかな。人類には今のところ1mmの勝ち筋も見出せやしませんけれど。大下克上は果たしてあるのか!? ある程度巻数が進んだらまた一気読みしたいタイプの物語。とにかく天敵たちが怖すぎるぜ! ところで『黄泉のツガイ』が面白すぎるのですがそれはまた今度。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_成瀬は信じた道をいく

さて。昨日の続きです。宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』(2024年刊読了)。滋賀が生んだスーパーヒロイン成瀬の脱力冒険譚、第二弾です。 基本構成は前作踏襲で、奇才成瀬の周辺の視点でお話が展開されていきます。成瀬ファンの小学生、成瀬の父親、成瀬のバイト先のスーパーにくる客、成瀬と観光大使をやることになった女子大生、で最後は島崎に戻ってくると。微妙に時系列は行ったり来たりしてたし、最後は未来だったな。 前作よりも、成瀬の武士感が高まった気がしました。そう、成瀬は武士なんですよね。スマホを持たず(後半持ったけど)、口調も武士のそれで、タイムスリップものみたい。ああそうか、この小説は成瀬という異分子を通して、その周辺の人々のドラマを描いていたんだな。と今更気づいたのでした。 『不適切にもほどがある』ってドラマ(見てません)もやってますが、日常に異物が入ることで気付かされる、「普通」とされていることの違和感をあぶり出す方式。成瀬が特殊だから成瀬の物語だと思ってたけどそうではなくて、成瀬と触れ合うことで小さな疑問や変化が生まれること、どちらかというと読者はそちら側に感情移入していく作品なんだなと腑に落ちました。 島崎が成瀬に引っ張られて大胆になり、男の子はその真っすぐさに恋をして、みらいちゃんは他人に合わせなくてもいいんだと知り、篠原かれんは映えなくても大丈夫だと思えた。『ダイヤモンドの功罪』って漫画もある意味同じかもな。天才が生み出す不協和音の物語。綾瀬川の内面があまり描かれないのはそういうわけか。こういうフォーマット、上手いですね。 ちと話が脱線してますが、でもやっぱり僕は成瀬のことをもうちょっと知りたいなと思うのでした。彼女が何を考え、何を見ているのか。最後の紅白はちょっとやり過ぎな気もしましたしね。あとお父さん、18年も一緒に暮らしてるのに慣れてなさすぎるだろ。 ぐだぐだ言いましたが、第3弾出たらたぶん読んじゃうと思います。成瀬、ありがとう! よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_成瀬は天下を取りにいく

さて。宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』(2023年刊)読了。滋賀県の中学生、成瀬あかり。走るのは誰よりも速く、頭も切れる。けど、変。徹底的に変。200歳まで生きると豪語し、この夏は閉店が決まった西武大津店に毎日通うと言い出した。成瀬あかりは、どこへ向かうのか!? どうやら本屋大賞の本命らしい本作。1月に続編も出て、実は去年から同僚に借りたまま眠らせていたのですが周りが感想を語り合っているのについていきたくてようやくページをめくりました。面白かったです。 成瀬は平たくいって変人なのですが、そこは深掘りせずにわりと低体温に進みます。成瀬は何を考えているかよくわからないまま、成瀬を見ている周囲の目線で話は展開。最初は同級生の島崎。次は同じ町に暮らすおじさんのエピソードに移り、いつの間にか成瀬は高校生になって元同級生視点、広島の高校生男子、最後は第三者視点になって終わる。つまり連作短編集でした。 いちばん好きだったのはM1に出るやつと、男子高校生の章で、つまりは青春ぽいやつが好みってことですね。でも全体通して、成瀬の解像度は結局上がらないままで、あんまり成瀬が出ない話もあるし、体温も低いまま。なんとなく消化不良な気持ちでした。サクサク読めるし、つまらないわけではない。でも「かつてなく最高の主人公」という帯のコピーは誇張だろうと思いましたよ。 確かにスペック的にもキャラ的にも奇才であることは確かなんだけど、輪郭だけで中身がわからないもんだから感情移入できなくて。滋賀ローカルふんだんなのはよくわかった。 こんなに話題になるほどかなぁ、なーんてちょっと斜に構えながら本を閉じたのですが、続編を読んで少し感想が変わったのでした。続きはまた明日。 よりみちしながら、いきましょう。滋賀っていいよね。今日も、いい1日を。

軽井沢スキースキーその2_おさんぽ編

さて。今回宿泊したのは、軽井沢村ホテルさん。駅から車で5分ほどの立地で、ホテルという名ですが民宿的な宿。1Kのアパートみたいなお部屋に2ベッド+2ソファベッドなところに家族で泊まりました。食事とかはなし、徒歩1分にセブンイレブン、その隣にレンタルスキーのナイスワンさん。 移動は新幹線+現地でカーシェアにしました。ちょうどプリンスの敷地内?にタイムズがあってそこで丸2日間借りました。スキーのときの駐車場も兼ねられるのでちょうどよかったです。アウトレットからもすぐだしね。おすすめ。 そのアウトレットも冬場は広場が雪遊びにぴったりで、子供らはここで雪だるま作ってるだけでも大満足。さらにこの3連休限定の滑り台とか、雪の彫像もあって楽しめました。もちろんお買い物も賑わってましたわ。スキー以外のつぶしが効くのが軽井沢のいいところですね。 初日は、ルグランリゾート軽井沢内の八風温泉へ。ここ値ははるけど、比較的空いてるのがいいところ。内湯も露天も広くて気持ちいいです。2日目は星野温泉とんぼの湯に行こうとしたものの18:30で30分待ちの行列を見て断念し、そこから車で5分登ったところにあった塩壺温泉ホテルの日帰り入浴へ。こちらうってかわって空いていてとてもいいお湯でした。おすすめです。 食事は弥助鮨さんが感じがよくて価格も手頃でよかったです。しかし軽井沢の冬はやっぱりオフシーズンで、夜も早ければそもそも営業しているお店も限られてて大変でした。食いっぱぐれに要注意です。 コンビニで、ご当地ヤッホーブルーイングのビールが買えるのも嬉しいところ。ちょうどニュースで見た「正気のサタン」と「山の上ニューイ」を飲めて嬉しかったです。 そうそう、新幹線のチケット1ヶ月以上前に予約すると割安チケットを申し込めるんですね(対象の列車のみ)。行きは落選したけど帰りは当選してだいぶお得に行けたので覚えておこう(諸条件あり)。 ということで冬の軽井沢、楽しかったです。5月の軽井沢ハーフマラソン、また出たいな〜。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

軽井沢スキースキーその1_ゲレンデ編

さて。軽井沢にスキーしに行きました。プリンスホテル前のスキー場初めて行きましたが、人工雪で11月からオープンするんだそうですね。リフト乗り合わせた地元の方に教えていただきました。 とにかく天気が良くて最高! 浅間山もくっきりで気持ちよく滑れました。長男くん1年ぶり2度目のスキーだったけどなんなく滑り、むしろ去年よりもレベルアップ。何もしなくても上積みあるって羨ましいすね。 装備なし次男くんを連れてリフト乗ろうとしたら、抱っこ紐ないとダメと言われて、その場で貸し出し&装着してくれました。3歳半抱えてのボードはドキドキでしたが無事に滑走成功。板はいて立ち上がるのに難儀したけれど。次男も楽しかったそうで、何よりリフトにご満悦とのこと、良かった良かった。 ゲレンデは初心者も山頂から滑って来れるビギナーフレンドリーだったので長男と一緒に上からロングコース楽しめて良かったです。全体的に家族連れと若者多かったですかね。 三連休の2日目はとにかく混んでて、リフトに20分以上待ったのなんて00年代以来だなぁ。春節重なったこともありシーズンで最も混む日だったと。翌日は普通になってました。 リフト券大人8000円もする(webで買うと1000円引き)かわりに子供は無料という仕組み。券売り場は混んでたけどweb購入者の引き換えは空いててよかた。レンタルもかなり高額だったので、車で5分のところのナイスワンさんで。ここはここで朝えらい混んでて30分待ちという(そして翌日は朝イチ行ったら待ちなしかつ、お隣の宿泊先まで運んでくれた)。 小さい子の遊び場は、ソリ、タイヤチューブ、雪用ストライダーがエスカレーターつきと充実してたけど、有料2000円ちょっと。なるほどなー。あらゆる面で完全にファミリー狙い撃ち仕様なんですね。 いろいろありましたが楽しかったので今シーズンもっかい来たいと思うのでした。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

サッカーの難しさとは

さて。サッカー日本代表がアジアカップの準々決勝で姿を消しました。それに対して失望や批判の声が出ているようです。僕は試合も見てないし、記事とコメントを拾っただけですが、勝手に2つ思ったことがあります。 ◾️流れを変えるのが難しい サッカーは任意で時間が止められないので、流れを切る、変えるのが難しそうです。大体のスポーツはタイムが取れたり、時計が止まったりしますが、サッカーはできない。ラグビーもできないけどわりと時計止まるしリスタートも速くないから、ハドル組んだりコミュニケートする時間あったりしますもんね。あとサッカーはピッチ上で選手が集まるシチュエーションもないな、ハーフタイムしか。 そうすると連続する局面の中で、いくつもの選択肢からプレイをチョイスする時の意思統一ってかなり難しいでしょうね。勝ってる時、負けてる時、流れがきてる時きてない時、選手が変わった時、アクシデントが起きた時…。どんどん変わるゲームにどうアジャストしていくのか。 そのための決まり事、規律って最先端のチームにはどのくらいあるものなんでしょう。サインプレーもあんまりなさそうだしな。サッカーの最大の難しさってそういうところかもしれません。技術以上のチームとしての哲学、悪い流れを断ち切るためのコミュニケーションの手段をどう持つのか。 ひいては、個を繋ぎ合わせ連動させるため、チーム、組織には適切なシステムと明確な運用指針が必要てことか。それがないと綻びが生まれ、亀裂となり破綻してしまう。うん、多くの職場に適用できる学びがありそうです。 ◾️いい時は課題が隠れてしまう 思ったことその2。サッカーに限らず、うまく行っている時には課題は見過ごされますね。結果が出ていても100%すべてがうまくいっていることは多くないわけで、何かしらの問題があるはずだけど、結果がいいとそこに目がいかなくなりがち。そしてひとたびつまづくと急にネガティブ要素に注目される。 流れの良い余裕のあるうちに手を打てるのが理想だろうけど、そうはいかないものですよね。とこれは、自分の仕事のコンディションとかに置き換えて思ったことでした。 よりみちしながら、いきましょう。ここからの日本代表に期待しながら。今日も、いい1日を。

今度は港町ダービー!

さて。リーグワン第6節、横浜キヤノンイーグルスは神戸コベルコスティーラーズを迎えての一戦@ニッパツ。横浜対神戸で港町ダービーと銘打たれてるって書いてあったけどホントか? さて、今日もデクラークいないじゃん!と思ったら、デクラークが膝、さらにグリエルが指をそれぞれ手術するそうで長期離脱だそう…痛すぎる。お相手の神戸はここまで負け越してるけど上位相手にいい試合してたから手強そう。 前半はイーグルスが優勢でいい形を何度も作り先制トライ! さらにドロップゴールも加えて10-0で折り返し。FWは押せてたし神戸はファウルも多くシンビンもあって流れが良かっただけにもう一本トライ取りたいとこだったけれども。 後半に入ると神戸の反撃をくらい、連続トライで逆転。相手の10番キレ良すぎやん。代表山中もいい動きと効果的なキックで目立ってた。しかしそこから踏ん張ってイーグルスも連続トライを返して再逆転! 途中出場のハラシリの突破も、マックス・ダグラスのタックル喰らいながら回転して片手トライもめちゃくちゃ熱かったぜ。 がしかし、これで逃げ切れるかと思いきやラスト5分で逆転トライとダメ押しのPG決められてノーサイド。勝利がすり抜けたのでした〜。無念。モールから2本取られて厳しかったですね。 お得意の小気味いいパスからの突破は何度も見せてたけど、やはりデクラーク不在は大きいかなと。あのガンガン攻めるリズムと守りのプレッシャーはなかなか代わりがいなそう。競合との対戦も控えてるけどみんなでステップアップして頑張ってほしい。 この日は前節の西区民無料招待に行った人向けに半額チケットが用意されてました。それもあってか入場者数は1万人超。晴天で暖かく最高の観戦日和でしたよ。次男連れのため途中でオムツ替えたりオヤツに動画で繋ぎ止めたり必死のパッチで最後まで観戦できて良かった。がしかし、横浜でのゲームは今シーズンこれでおしまい(早くない?サッカーに取られちゃうのかな)。都内のゲーム観に行こうと画策中。 よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_カラオケ行こ!(漫画)

さて。映画公開中の『カラオケ行こ!』、原作漫画が和山やまさん(女の園の星の)と聞いてそれは気になると借りて読みました! THE和山ワールド〜! ヤクザが合唱部の中3生に歌の指導を頼むと言う奇想天外ストーリー。立ち位置の違いから始まる会話のズレと、それを乗り越えて生まれる感傷を絶妙にミックスするのお見事すぎて! アニキがヤマハに通うとか、ヒジついて食べることの説教とか、じわっと記憶に残るシーンがざくざく。 主人公の聡美くんはほとんど星先生で、成田はだいたい小林先生なビジュアル(ともに女の園の星)はご愛嬌ですな。 さて一巻で完結しているこの話をどうやって映画にしてるのかとても気になるところ。山下敦弘監督が撮ってると言うのも、期待させる。続編の『ファミレス行こ。』からも話取ってるのかな? そっちも読みたいぞ。 女の園の星の新刊もお待ちしています。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

ベイブレードXは侮れない

さて。小2長男がベイブレードXにハマっています。ベーゴマ進化玩具の第4世代、よく売れているようです。確かに面白いぞ。 第3世代のバーストよりも格段にアクションギミックがアップグレードしてて、エクストリームダッシュなるものがめちゃくちゃスピーディーで燃える!てなもんでバトルの興奮度が上がりまくり。パーツの付け替えも簡単になってるしシュートもしやすいので、3歳次男も普通に遊べてる優れもの。 真骨頂はそのカスタマイズ性。アタック、ディフェンス、スタミナ、バランスと4つの基本属性があり、それらの掛け合わせで無数のタイプが生まれるという。で、それぞれの相性もあるので簡単に「これが最強」とはならないのはポケモンバトルと同じですかね(知らんけど)。戦略性が生まれるので沼です。そして今は大人も巻き込むべくスポーツ的打ち出ししてますが、シュートの仕方も確かにテクがありそう。事実、私も楽しんでいる。 そしてアプリやオプションパーツでその楽しみ方を拡張し、コレクション性やゲーム性もアップ。射幸心もバッチリ煽って消費も促して、アニメも漫画のメディアミックスも同時進行と万全ね。タカラトミーの株価も絶好調とのことですよ。 写真はららぽーと横浜にある施設で、スタジアムがプロジェクションマッピングみたいになっててサウンド付き。ブレードの軌跡がライトアップされるという代物。映え対策も抜かりなしかい。 しばらくはベイブレード沼にハマってみようと思うのでした。よりみちしながら、いきましょう。今日もいい1日を。

いざ複写機ダービー!

さて。リーグワン、横浜キヤノンイーグルスのホーム開幕戦以来、今シーズン2試合目の観戦にやってきましたよニッパツスタジアム。お客さんは7000人。 お相手はリコー・ブラックラムズ。複写機(あるいは事務機)ダービーと呼ばれているらしいです。そんなのあるんか。過去の対戦成績はリコーが勝ち越してるけどここ3年はキヤノン連勝中だそう。余談ですが2019年に初めて見たトップリーグがブラックラムズとどこかの試合でしたが、ラムズの応援のコールリーダーしてる人が変わってなかった気がします。 3連勝中のイーグルス、デクラークと梶村は欠場かー、と言いながらキックオフ。短いパスから速い攻めでチャンスを生んできます。このアタックはかなり練習してきてる印象で、ディフェンスの一瞬の遅れをどんどん突いてゲインしてきます。そして17分、相手が1人少ないところその勢いでラインブレイクして横からのタックルを左手一本で弾き返したロックのマックス・ダグラスがトライ! あのサイズであれだけ走れるんだな! その後も優勢だったのがPGと、ラインアウトからモールで押し込まれてトライを返されて7-8で前半終了。うーん、もう少し楽な展開になるかと思ったんだけどな。で、雨が降り始めて病み上がりの長男が寒い寒いというので(防寒対策したつもりなんだが!)ここで帰途に着くことに。消化不良…。 結局後半2トライで逆転かつ無失点に抑えて最終24-8で勝利! いいところを見逃したなあと思いましたが雨足も強まってたので子連れ的には懸命な判断だったと思おう。 1/27にまたニッパツであるので参戦予定。次はフルで勝利を見届けられますように! よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

ユーザーインで行こう。

京都醸造、缶ビールも出してたのですね。うますぎ。 さて。「ユーザーイン」という言葉を学びました。アイリスオーヤマさんが提唱しているそうで、一般的にはカスタマーインなどとも呼称されるようです。 プロダクトアウトに対するマーケットインという言葉がありますが、これのさらに踏み込んでのがユーザーイン。顧客視点をとことん追求するという意味でユーザーに成り切る、というニュアンス。つまり、ビールを作るならありとあらゆるビールを、お客さんとして飲みまくって感じた気持ちを商品なりサービスなりに落とし込むべしと(適当な例なので、写真とは関係ありません)。 ユーザー目線みたいな姿勢はともすると雰囲気だけのフワッとしたものにもなりがちで有名無実化しやすかったり都合のいい仮説にもなっちゃったりするけど、ユーザーインまでいくとリアルになりそうですよね。 自分の行動哲学も、現場主義というか、足で稼ぐというか、フィールドワークやエスノグラフィがモットーなのでとてま腑に落ちるのでした。という目線で見たらアイリスオーヤマさんのシェフドラムって商品が欲しくなったぞ。 今年はユーザーインをキーワードに頑張ってみようと思うのでした。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

感想_レディ・バード

ということで、昨日の『バービー』のグレタ・ガーウィグつながりで『レディ・バード』(2018年公開)鑑賞。面白かった。 主演のシアーシャ・ローナンのイメージは自分の中ではかわいらしい少女って感じなのですが、それを裏切るオフビート系の作品でした。サクラメントの女子高生クリスティンは、自らを「レディ・バード」と名乗り(家族にもそう呼ばせる)、日々に退屈し、毒も吐けば衝動的な問題行動も起こし、モヤモヤした「今いるここ」から抜け出したいと感じているガール。うん、わかるぞそういう感じ。 この手の青春イニシエーション系作品は定期的にある気がして、ちょっと前だと『ジュノ』でもう少し前だと『ゴーストワールド』(ちょうどリバイバルしている)とかでしょうか。”普通”とはちょっと違う自分を抱えて、居場所がないはみ出しものたちの自己実現。 レディ・バードはでもその系譜とはちょっと違うのか(ポップではない。でもカワイイ)。母との愛情にすれ違い(いきなり飛び降りる衝撃!)、恋愛にはわりと積極的。でもいい感じの男の子はゲイだし、次の彼は素敵だけど一番にはなれなくて。 なんか上手くいかない。何がダメなのかわからない。自分か、環境か、若さか。恵まれていないわけではないけれど、幸福だとは思えない。母のことは好きだけど、愛されていると実感できない。この街を出れば何かが変わるんじゃないかって思う、第一期青春の日々のもうすぐ終わりのところ。 いろいろ出来事はあるけれど、全体として決定的な起伏はありません。テンションはややダウナー。それがリアルであり、小さなエピソードの積み重ねの中に、彼女の葛藤や変化が映し出されていく心地よさというのでしょうか。観客はレディ・バードの観察者になるけど、詳細な説明はないので想像で話の余白を継ぎ足していく。で、共感したり、しなかったり。でも最後、なんとなくほろ苦さを感じて終わるんじゃないかな。この町を出たけど、あんなに望んでいたはずの未来で待っていたのもなんだか同じようなモヤモヤであり、多分どこまでいってもつきまとうだろう孤独だったという第二期青春の始まり。的な終わり方。 町をよく観察している、それはすなわち愛情だ、というシスターの言葉が素敵でした。初めて助手席から運転席に乗り換えて知った景色。それを母親と重ねて知る感情。レディ・バードはきっと人よりも色々なものが見えすぎるのだろう

感想_バービー

さて。アカデミー賞も近づいてきたので、ノミネート候補の『バービー』(2023年公開)鑑賞。面白かったわー! オープニングのバービー登場で子供らが赤ちゃん人形破壊するシーンから笑わせてくれて(あれなんかのパロディですか?)、全体でもシュールギャグぽいのが散りばめられた良質コメディ。でもいろいろ皮肉も効いていて、最後はちょっとグッとくるものもあって、おバカな商業映画ではない。 超前時代的アイコンゆえ、現代の価値観とは全く折り合わないバービーをフックにした自分探しストーリーなのですが、近現代の女性の生きづらさとか訴えをリアルに落とし込んだ女性賛歌になってるのが見事。男社会の欺瞞を暴きながらも男たちなりの苦しさも出してくれました。ケンダムランドを作るケンもまた男性性の犠牲者に見えたよね。 みたいな話を、バカバカしいほどにバービー世界を再現し、人間世界との行き来は書割セットでコミカルに描いたのが秀逸すぎるやん。脳みそお花畑なバービーを演じたマーゴット・ロビーも、ダサい金髪野郎の悲哀を出し切ったライアン・ゴズリングも良かった! 謎にゴッドファーザーとかスナイダー版ジャスティスリーグとか映画トリビア入れてくるのも面白かったね。 かと思えば、壁を作って世界を分断するのはトランプ風刺だろうし、死をタブー視するバービーランドの近視眼的危うさはポピュリズムへのアンチテーゼにも思える硬派な一面も。ラスト、バービーが見た人生の記憶は、幸せなシーンばかりで、こんな世の中ではあるけれどその人生には幸福な出来事もこれだけたくさんあると肯定的に人の世を描いてくれてるように感じて救われました。 色んな表層的価値観や役割定義に踊らされがちな昨今だけど、大切なのは自分とは何者かを知ること。完璧だったバービーも、ただの付属品だったケンも、誰かに与えられた設定を乗り越えた先に初めて生きる意味を見出したように。 主演2人の実年齢や、ティーンのサーシャじゃなくてその母が頑張るあたり、この作品のターゲットって古い価値観に縛られるリアルバービー世代の40〜50代なのかもですね。今の子はもうデフォルトで呪い解けてるのかな。解せなかったのはラスト、え、妊娠フラグ?と思ったのですが、あくまでバービーの進化のサイン??わからんかった。生まれ変わって改めて女性として生きることの喜びや幸福の象徴だったのかな。母娘の絆はテーマのひ

科学で哲学なオラファー展へ

麻布台ヒルズがオープンしたということで行ってきました。神谷町と六本木の間くらいというなかなか行きづらい場所ですね。 お目当ては、麻布台ヒルズギャラリーでやっていたオラファー・エリアソンの展示です。ヒルズの館内にも彼の恒久作品があって、そのつながりでのこけら落としなんでしょうね。 コンパクトな展示ながら十分に心をつかむ内容でした。赤い球体が光を放ちながら回転する作品、ホースから撒き散らされる水の軌跡を暗闇の中で照らす作品、などなど宇宙的?な物理運動を取り入れながら作られているのが特徴的。 乱反射する光を見ながら、モノの見方は角度で変わるよなということを思ったり、伸び縮みする影にいろんなものの因果や影響もまた光の強さや角度で変わるんだよなと思ったり、科学的なのに自然摂理のようなものを感じさせてくれるんですよね。自然と科学はひとつってことだ。一見、不規則に見えるもの。まったくの偶発的なもの。それらも宇宙視点で見ると定められた法則のようにも思えてくる神秘。神の手のような。 だからか、ずっと見てられるんですよね。機械的なのに無機質には思えない。制御されたランダム、ってそれはランダムなのか? みたいな。 光と闇、音と運動、なんだかそこにいると滝行でもしているような(したことないけど)マインドフルネスを感じるのでした。何言っているのかわかりませんが。展示ラストのインタビュー映像もよかったです。 館内の天井にある彫刻作品は、ゴミの燃焼から生まれる亜鉛を再利用しているそうで、環境への意識も。鈍色の多面体は硬質だけど有機的な曲線を描いていて、これもまたコスモを感じるのでした。さすがワールドクラスのアーティスト。たっぷり堪能できました。 麻布台ヒルズギャラリー開館記念「オラファー・エリアソン展 相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」24/3/31まで。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

リーグワン23ー24開幕!

さて。ワールドカップの後半も醒めやらぬままリーグワンの開幕です! 本日は日産スタジアムへ我らが横浜キヤノンイーグルスのホーム開幕戦へ。先週の開幕戦、パナソニックにボコられたけど今日はやってくれるはず。対するはトヨタ! この日はホーム開幕特典として先着15000名にイーグルス特製フリースブランケットもらえるということで気合い入れてキックオフ1時間前に入ったのに配布終了しててショック!(なお入場者数は31312人) やはりワールドカップ効果かもね。 なんせイーグルスには優勝チームのスクラムハーフ・デクラークがいるし、トヨタにはNZのボーデン・バレットとアーロン・スミスが入っちゃって、まんまワールドカップ決勝やんか!という感じ。 さて、試合の方はイーグルスがショートパスをトリッキーにつなぐアタックで主導権を握り、ガンガン走りまくって面白い!! 対するトヨタは統率は取れてないけど、スミスとバレットの2人だけで局面打開しちゃうところが恐ろしい! けど他ぎミスってスミス激おこみたいなシーンもちらほら。 後半も接戦が続くも、最後の10分でリードしていたイーグルスがイエロー取られて1人少なくなり猛反撃を受けまくり、これは押し切られると負けを覚悟したもののなんとかギリギリ踏ん張っての逃げ切りでシーズン初勝利! スコアは24-22でした。燃えたな〜。 開幕戦ということでスタジアム外での催しもあり(スリッパ卓球、バスケのフリースロー、ラグビーのパス体験、白バイ試乗など)、長男君と満喫したのでした。去年の上位チームがガンガン補強したのに比べるとイーグルスは大きな選手の入れ替えはない印象だけど、プレーオフ目指して頑張ってほしい! また観に行くぞ! よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。