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感想_台湾はおばちゃんで回ってる?!

実家からもらった大量のミカンを消費する日々です。次男が爆食い。

さて。近藤弥生子『台湾はおばちゃんで回ってる?!』(2022年刊)読了。台湾でノンフィクションライターとして活躍する著者が、自身のさまざまな経験をもとに綴ったエッセイ。「読んで旅する、よんたび」シリーズの新刊です。

僕がいちばん足を運んでいる海外は台湾で、その魅力は温かな気候と、ほかほか美味しいごはん、そしてぬくもり溢れる人々という、「3温(さんぬく)」だと思うのですが(今、名付けました)、3番目の「ぬくもり溢れる人々」にフォーカスしたのが本書です。旅行者には漠然と、なんとなく台湾の人は親日でいい感じ止まりですが、10年以上暮らす著者の目線から見る台湾の人たちの本質が、とても新鮮です。

すなわち「スルー力が高くて、ストレートにものを言う」となるそうで、個々を尊重し、気になることはお金のことでもなんでもズバズバと発言し、しかし後腐れなくいられるざっくりさなんだとか。そして子供は社会全体で我が子のように大切にして、社会人も昼食の後は昼寝を欠かさず、日本だと度を越したお節介も日常的に行われている模様です。すごい包容力だぞ台湾! で、その象徴が「おばちゃん」なんだそう。

外国に暮らしたことのない僕は、日本人の日本人ぽさというものを客観的に見られていないのと、ネガティブに語られがちな日本人ぽさ(同調圧力が強いとか、他人に冷たいとか?)もあんまり気にしていないので、日本がダメダメとは思っていないのですが(いろんな人がいますからね)、そんな僕でも台湾人いいな~と思うエピソードばかり。しかも著者は、台湾で出産、後に一時帰国して離婚、シングルマザーとして再び台湾に渡り、台湾人と再婚して二度目の出産と、さまざまな経験をしており、出産や産後事情など当事者だからこその情報もとても興味深いです。

次に台湾に行くときはきっと子連れになるだろうから、うちの子たちがどれだけ可愛がってもらえるのか、とても楽しみになりました。そして、この本から学べる台湾の素晴らしさを、日本でも取り入れていきたいと思うのでした。とりあえず、よその子も全力でかわいがるぞ。

なお著者はオードリー・タンさんに関する著作を持ち、本書にもそのエピソードが出てきます。よく見ると表紙にもオードリーさんいるよね? そして、何を隠そう元同僚の友人でもあるのでした。素晴らしい活躍に誇らしさとジェラシーが渦巻くぜ。笑

あー早く台湾行きたいナ。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

【知り合い著者シリーズ】


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