<<前編に続いてお届けします
●レース中盤
3週間前に20km走れたので、そのくらいまでは問題ないだろうと思っていたのに、10km過ぎにして失速し始めます。あれ、こんなはずじゃないんだけどな? 先は長いので無理せず成り行きに任せていたらどんどんペースダウン。ちょっとまずいぞこれ…。浅草を過ぎる頃にはかなり厳しくなってきたのと、暑さにも参ってきたので、ここまで着用していたマスクと手袋を外した。マスクはレース中は着用しなくていいということだったので。あれなんですよね、給水でマスクが濡れると、濡れたガーゼ押し付けられた感じで息ができないんですよねー。普段からランニング中マスクしているので、もう慣れたかなと思ってましたが、本番ではマスクやめておいたほうがいいんだなと実感。これもいい経験。
脱マスク効果かちょっとすっきりして、ペースは上がらないまでもなんとなくリズムをつかむ。門前仲町を折り返して再び蔵前に戻ると28km通過。だけど、あれ、なんか今まで経験したことのない足の痛みがあるぞ? 右ひざの力がふっと抜けるような感じ。だましだまし走っていたら今度は左もも裏がつりそうに。ヤバイ故障すると思って、「諦める勇気も大事」という都合のいい言葉を思い浮かべて、トイレ&給水休憩。ちょっとストレッチして回復したけど、ここからは2~3kmおきの給水のたびに立ち止まってストレッチしてまた走るというルーティンに。ああ、歩いてしまった。。「少なくとも最後まで歩かなかった」が大前提なのに。
●ゴールはまだ遠いけれど
ここからの12kmが長かった~。ペースは1km8分から9分超まで落ちて、いったいいつゴールできるんだという感じ。棄権や足切りが頭をかすめるも、いやそれだけはいかん!と振り絞りながら、なんとかかんとかちょっとずつ足を前へ。歩くに毛が生えた程度のスピードしか出てないのに、なんで歩く10倍のダメージがあるんだろうかと文句も言いたくなりながら。でも、下を向いていると、誰かが「パンダがんばれ!」と声をかけてくれるんだよな。ありがてぇ!
思うに、今回のレース決行には批判や疑問の声も大きかっただろうはずで、そんな中でも走らせてもらえるのは本当に感謝しかないわけで。オリンピアンの気持ちがほんの少しだけわかるような。だからこそ最後まで走り切りたいし、ちゃんとルールも守りたかったのです。ボランティアの方たちも決して声を出さずに黙々とフェイスシールド着用でがんばってくださってました。思わず小声で「ありがとうありがとう」とつぶやいてしまいました。すみません。
どうにか35kmを過ぎて、なんとか足切りも途中棄権も回避できそうだと少し安堵。38kmの給水、40kmの給水で、最後のストレッチをして、あとはゴールまで。残り1kmの看板を過ぎれば丸の内の石畳。これがまた長く感じるけれど、あとちょっと、あとちょっとで、ゴールが見えた~!! タイムは5時間25分くらいと、自己ワーストかな?
●それでもまた走る。はず
フィニッシュ後も、密と接触を避ける動線が作られていて、防寒用のローブ(2020年中止で送られてきたのと同じタイプ)とメダル入りリカバリーパック(ランチパックとかポカリスウェットとか)をピックアップ。あとはそのまま流れ解散。スパとか銭湯とか行きたいと思っててたけどゴールが遅すぎて時間も余力もありませんでした。
いやー、練習あんまりできなかったから想定の範囲ではあるものの、予想以上にしんどいレースでした。それでもなんだかんだゴールまでたどり着くことができたし、今日もまた得がたい達成感を得られました。各地でマラソン大会が中止になるなか、調整・開催をしてくれた各方面に大感謝です。制約がある中での開催でしたが、東京マラソンは東京マラソンだった、が感想。素晴らしい大会でした。
●仮装のこと
今年は仮装もかなり少なく、かつ、控えめではありましたが、全身スーツ姿の方(残業になってませんように)、ウーバーイーツリュック背負った方(3年前は皆無だった今年らしい仮装!)、全身パンダ着ぐるみの方(途中パンダのよしみで並走しましたが、おいてかれました)などなど。あとは、ウクライナ仕様で反戦を訴える方は、沿道含めてちらほらお見受けしました。優勝したキプチョゲもコメントしたようですが、僕たちは問題を解決する側にいなくてはなりませんね。
ということで、長くなりましたが、東京マラソン2021のリポートはここまで。完全な形で2023年大会が開かれることを心から願います。ありがとうございました。
よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。
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