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感想_秀和レジデンス図鑑

能登の地震被害が心配ですと思ってたら未明の千葉の地震で飛び起きた。のは少し前の話。

さて。『秀和レジデンス図鑑』(2022年刊)読了。知る人ぞ知るマンション「秀和レジデンス」。青い屋根と白塗りの壁が特徴的なこのシリーズは、1960〜70年代に多く建てられ、その印象的なルックスから一定のファンを獲得。そんな秀和のすべてをまとめた一冊。

ミーハー心で秀和レジデンス物件に10年くらい住んでいたのですが、こんな本が出ていたとは知らなかったぜよ! 都内各地で見かけて洒落てるな〜と思っていたり、知り合いが実際に住んでいたりしたので、ちょうど家探し中に出物を見かけたのでこれ幸いと入居したのでした。

一世を風靡してその後バブル崩壊で衰退したらしいというのはなんとなく知ってましたが、当時の秀和の代表の方は長者番付3位になるほどだったこと、住宅ローンや管理組合という仕組みを作ったのものその代表の小林さんだそうです。それは全然知らなかったぜ。すごいな。

紙面では、現在の住人の方のお部屋を撮影しインタビューしながら、建物としての特徴をひとつずつまとめていくスタイル。同じ白塗りの壁でも物件ごとにいろいろ模様が違うことや、実は青い瓦屋根以外にも赤や黒もあったこと、うちにはなかったけど特徴的なタイルの玄関アプローチやステンドグラスもあったんだね、と住んでいる時は気付いてなかった発見がいっぱいでした。

中古リノベマンションが一定の人気を集める今だけに、ヴィンテージマンションとして秀和も根強い需要はあるみたい。紙面に出てくる人もだいたい素敵にアレンジしていました。ただし秀和に限らず古いマンションは給排水管などの内部は築年数相応のガタがきていることは間違いないので、ちゃんと修繕が行われているか、計画があるかをチェックするのがマストだそうです。そんなチェックしなかったけど住んだ物件はちゃんとあったのでよかったな。階下の住人さんから子供の足音がうるさいというクレームは来ちゃったけどね。

今も中古リフォーム物件に住んでいることもあり、ピカピカ新築よりも、こういう味わいのある建物を好きにアレンジするほうが好みな僕なのでした。今度かつての住処の近くに行ったら、秀和ディテールを確かめてこよっと。

よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

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