さて。スピードスケートの小平奈緒さんが先日現役引退されました。と言っても僕は彼女のことほとんど知らないのですが、今日の日経新聞に引退に寄せて小さな記事が載っていました。冒頭を引用すると
+++
スピードスケートの小平奈緒選手(36、相沢病院)が現役を引退した。ラストレースから5日後の10月27日の会見。「目標に順位や記録はあったが、それは手段。目的には必ず、唯一無二の自己表現があった」。自身の競技人生をふりかえる言葉を聞き、あらためてアスリートとしての意識の高さに感服した。
+++
とありました。最後のレースは、前年の自身の記録を上回っての優勝だったそうで、地元長野のエムウェーブは長野五輪以来の満員だったそう。全然知りませんでしたが、現役前半はなかなか勝てない時期もありながら、後半はとても強かったのだとか。
アスリートの中でもレジェンドと呼ばれるような人たちは得てしてこう言う思考をしているような気がします。自己表現という言葉を用いずとも、大谷翔平も、キングカズも、記録のために戦っているようには見えませんね。競技を愛し、その中で高みを目指すこと。その先に何があるのか知りたいから。それがすべてのようにも感じます。結果として成績が付いてくるような。
こういうのってアスリートに限らない話かもしれませんね。僕たちはいい点数を取るためや、いい記録を残すために生きているわけじゃないし、それは一つの目安になるけれどゴールではないんだよな。生きる意味を求めることさえも、誤解を恐れずに言えばもしかしたら余計なものなのかもしれません。ただ、自分に忠実に、他人をリスペクトして、日々前に進む。それを自然体でできたら強いだろうな。
もうちょっとだけ引用させてください。
+++
母校の信州大学の特任教授に就任。イベントや講演などの依頼も目白押しという。学生や子どもたちに伝えたいことを問われると、「競い合う仲間をリスペクトすること。違う文化や考え方を分かろうとすること。数字や順位だけで自分や人の価値を決めつけないでほしい」。
+++
俄然興味が湧いてきました。講演などを聞くチャンスがあれば是非行ってみたいと思います。きっと、競技人生以外のフィールドでも僕たちを魅了してくれて、その生き方はアスリートだけのものじゃないと証明してくれるような気がします。
よりみちしながら、いきましょう。今日もいい1日を。
コメント
コメントを投稿