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壁とアートとざわめきの午後。



さて。横浜美術館は現在修繕のため長期休館中。横浜はここ以外大きな美術館ないので寂しいです。が、工事の仮囲いをギャラリーとした小企画展「Nea Artist Picks」がスタートしていました。たまたまお向かいのマークイズの4Fテラスから外を見たらご覧の景色が見えました。なかなか気持ちいいです。


取り上げられていたのは村上早さんで、「Stay Child」というタイトルで、18点の銅版画が展示されていました。上から見た時は、一連のストーリーのように見えましたが、実際には独立した作品のようです。一点ずつに、豊かな物語性がある。


例えば、大きな蜂に刺される女性。その横には女性をかつぐ動物(?)。といった具合に。人物には顔がなく抽象性がありながらも、前後の文脈を感じさせるのです。あるいは、動物と人間が対等に同居しているのも、寓話性があっていいんですよね。


解説によるとこれは作者のトラウマなどネガティブな記憶や痛みからきているそうで、なるほど確かにそういう重さはありますが、映画『パンズラビリンス』のようなダークファンタジーの趣で僕は捉えました(十分暗いか)。


非常に見応えがありましたので、ぜひ横浜にお出かけの際は足を伸ばしていただきたいです。11月まで展示されているようです。


ところで、ここは公園広場でもあるわけで、子供たちがはしゃぎ、たくさんの人が行き交う、賑やかなエリア。なかなか足を止めて作品を観る人が多くなかったのがちょっともったいないかなと。そのひはMMアリーナで「美少年」のライブがあったようで、そこから流れてきた方達が、囲いをバックにめっちゃ撮影会していました。おもしろいスポットです。


そんなこんなで。村上早さんの名前は憶えておきたいと思ったのでした。よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

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