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ニッポンカルチャーをまだまだ僕は知らない。

僕の生活範囲は幸にして停電しませんでしたが、あらためて、何があるかわかりませんね。


さて。メトロミニッツ ローカリズムの最新号は「ニッポンカルチャー見聞録」。日本の文化といえばさまざまありますが、この特集では「銭湯」「民藝」「工芸」「スナック」の4つのカルチャーをセレクトしていました。なかなか、ニッチというかディープというか。当然、日本の文化がこれだけのはずはなく、シリーズ化していく特集のようです(多分)。


どのジャンルも、知っているようで知らないというか、もちろん銭湯は行ったことあるけれど行ったことのない銭湯のほうがはるかに多いし、民藝品も工芸品も持ってはいるけれど、誌面には「こんなのあるんだ~」しかありませんでした。スナックは、あれ、行ったことないぞ。


そう思うと、つくづく、人生にはやったことのないことばかりで、考えようによっては可能性の塊だし、知らないままというのはもったいないっちゃもったいないし、限りある時間のことを思うといくぶん途方にもくれちゃうし、そんな中で取捨選択しながら生きていくんだよなぁと意味もなく大げさに考えてみたり。文化って壮大ですね。ところで、どこからが文化なんだろ?


多分それは、誰かの営みの集積で、生活だったり仕事だったり娯楽だったり、いろんなものを含んでいるものですが、最少2人以上の人が愛好したもの、と言えるでしょうか。生活必需品ではないけれど、少し余計なものを、2つ3つ持っていたほうが、ゆとりのある暮らしになるように思います。自宅にお風呂はあるけれど、わざわざ銭湯に行くのはけっこう楽しいし、お皿はどこにでもあるけれど好きな器を探して旅をするのもわくわくします。また行きたいと思えるスナックがあったら、きっと豊かでしょうね。


ことさらに意識する必要はないのかもしれませんが、文化というのは生活の潤いだなぁと、ページをめくりながら思うのでした。ぜひ東京メトロのラックで。もしくは29日以降は電子版が購読できます。

Kindleストア-メトロミニッツ編集部


文化的なよりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。

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