書きたいことはいろいろあるのですが、書く時間がうまく取れなくてすみません。 でも。これはどうしても書き残したい! アーティゾン美術館で開催中の「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」鑑賞しました。 軽い気持ちで観に行ったのですが、とてもよかったです。何がよかったかというと、最後の「現代の作家たち」のセクションで、文字通り現代作家の抽象画が並んでいるのですがとても好みで最高だったのです。特に感動したのが鍵岡リグレ アンヌさんの作品↓ 「Reflection」というシリーズの2点でしたが、流る水を思わせる色使い、世界地図のようにも見えた奥行きというか広がりの視覚的インパクトもさることながら、これジオラマのように隆起している立体的な作品なのです。解説によるとグラフィートという古典的な壁画の技法に布のコラージュが加わっているそう。初めて、心の底から、この作品が欲しいって思いました。いくらするかわからないけど何とかして手に入れたい。作品集もあればほしい(検索したところ見つからなかった)。 そのほかにも、リタ・アッカーマン、津上みゆき、高畠依子、横澤美由紀といった面々の作品もインパクト抜群でした。めちゃくちゃワクワクした。 展示全体でいうと、抽象画前夜のセザンヌやゴーガンに始まり、マティスにピカソにジョルジュ・ブラックのキュビスム、そしてカンディンスキーやパウル・クレーといった始祖の作品が連なります。やがてその中心はアメリカに移り、ジャクソン・ポロックやクーニング夫妻、マーク・ロスコなども並ぶオールスター的なラインナップで見応えありました。 あらためて抽象画、パッと見からは何を描いているのかわかりません。印象派たちが自らの感性のまま風景をとらえたのち、作家たちは自らの内面に目を向けそれをアウトプットしたのが抽象画だとするなら、それはすなわち心象風景であり前後の文脈や作家の言葉を参照せずに、わかるはずはない。 だから、わかろうとしなくてもいいんですよね。僕なんかはもう見た感じが好きか嫌いかでしかないし、それが何を描いているのか想像したところで正解なんてもはやないわけで。そしてそれこそが醍醐味だなと再確認しました。強い原色、荒ぶる筆致、あるいは薄暗い世界、不思議な幾何学模様。なんだか答えのない今の時代にぴったりとも言えるかもし
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