さて。日経新聞で建築家の隈研吾さんのインタビューが載っていました。主に、組織のあり方や、リーダーシップについて。多様性を重んじること、判断を速くすること、そして採算性だけで仕事をしないこと。
特に最後の採算性だけで仕事をしないというところに興味を持ちました。大きな事務所はどんどん大きな効率よく儲かる仕事だけを受けるようになる。それは採算性からみればしごく当然だけど、そういうことばかりが得意な人が集まり、結果イヤ〜な空気になると。
日本中、あっちこっちに隈さんの建築があるよな〜と思っていましたが、その根底にはこういう思想があったからなんですね。「赤字でも面白い建築はみんなの自慢になりそれが会社のヒストリーになる」だそうです。そして、「大きな仕事の次は小さな仕事がやりたくなる」そうで、そのあたりのバランスが結果的に事務所を大きくし、そして仕事が仕事を呼んでいるんだなと納得しました。
採算性を度外視してたら早晩組織は倒れちゃいますが、損して得取れじゃないですが、短期的な採算性だけでは測れないものも間違いなくあるってことですよね。こういう感覚は甘えや言い訳にもなりそうですが、これだけの成果を上げ続けながらこう言えるのは実にカッコイイですね。
僕もこんなふうにあれるように、硬直化せず新しいものを取り入れ、有機的に変化していかないとなと思わされるのでした。「負ける建築」とは言い得て妙です。そして、「負けるリーダー」も。鋼のような強さだけではなく、木材のようなしなやかさを持ち合わせて。
よりみちしながら、いきましょう。今日も、いい1日を。
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